高齢者支援の新常識
2022-09-01 14:10:19
高齢者を悪質商法から守るための新たな試み:宅配サービスの取り組み
悪質商法から高齢者を守る取り組みの最前線
東京都の消費生活総合センターと連携し、『宅配クック ワン・ツゥ・スリー』では、高齢者を狙った悪質商法からの防御策としてリーフレットの配布を開始しました。この取り組みは、高齢者に対する声かけと配達を通じて、彼らの意識を高めることを目的としています。
“顔なじみ”の配達員の存在
『宅配クック ワン・ツゥ・スリー』は、全国で約104,000人(東京都内でおよそ10,000人)のお客様にお弁当を届けており、配達員はお弁当の手渡し時に毎回声かけを行っています。この信頼関係を築くことで、高齢者の安全ネットワークの一員として機能することを目指しています。
配達員は、単にリーフレットを渡すのではなく、会話を通じてお客様の様子を確認することが重要です。お弁当を渡しながらのコミュニケーションは、高齢者にとっても安心感を提供します。その際、悪質商法の手口についても話題にすることで、身近な問題として捉えてもらう試みです。
高齢者の相談件数とその実態
2022年に報告されたデータによると、東京都内における高齢者(60歳以上)の消費生活相談件数は39,762件を記録し、全体の32%を占めています。高齢者の相談は年々増加傾向にあり、特に契約金額は高齢者の方が平均95万円と高額です。このことから、高齢者が被害に遭うリスクが高まっていることが伺えます。
配布されるリーフレットには、悪質商法の具体的な手口を紹介した漫画とともに、消費者ホットラインの情報が記載されています。これにより、怪しい事例に遭遇した際の相談のきっかけとなることを目指しています。しかし、相談に踏み出せない高齢者も多いため、配達員が気づきを与える重要な役割を果たします。
地域密着型の見守り活動
『宅配クック ワン・ツゥ・スリー』の理念は「全てはご高齢者のために」。地域社会の一員として高齢者を支える活動に積極的に参加しています。お弁当の配達を通じて、昼食と夕食をそれぞれ届ける形式で1日2回訪問し、安否確認を行うなど、より近い存在であることを強調しています。
また、配達中に高齢者の異常を発見した場合には、速やかに専門職や家族と連携し、迅速な対応が取れる体制を整えています。これは高齢者にとって安心できる環境を提供するために欠かせない取り組みです。
まとめ
『宅配クック ワン・ツゥ・スリー』は、地域高齢者の見守り活動を進める一方で、高齢者を狙った悪質商法についての意識を高める活動も行っています。このような地道な取り組みが、地域全体の安全性を向上させ、高齢者の生活の質を向上させることにつながると期待されています。今後もこうしたアクションを通じて、高齢者がより安心して暮らせる社会を築くための努力を続けていきます。
会社情報
- 会社名
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株式会社シニアライフクリエイト
- 住所
- 東京都港区三田3丁目12番14号ニッテン三田ビル6F
- 電話番号
-
03-5427-3981