財布を持たない時代が到来? メットライフ生命「全国47都道府県大調査2024」が明らかにする社会の変化
メットライフ生命が発表した「全国47都道府県大調査2024」では、社会情勢の変化と将来への備えに関する興味深い結果が明らかになりました。今回の調査では、約14,000人を対象に、お金に関する意識や行動、将来への備えについて詳しく分析しています。
キャッシュレス化が加速、財布を持たない人が増加
調査結果によると、全年代において6割の人がキャッシュレス派であると回答しました。現金で買い物をする人は少数派となり、4人に1人は普段から財布を持ち歩かないという現実が浮き彫りになっています。特に20代男性では、約4割が財布を持ち歩かないと回答しており、若年層を中心にキャッシュレス化が急速に進んでいることがわかります。
ポイ活やポイント投資も浸透、資産運用への意識が高まる
近年注目を集めている「ポイ活」は、全体の75.8%が実施していると回答しました。さらに、4割以上の人が集めたポイントを投資に活用する「ポイント投資」も実施していることが明らかになりました。資産運用をしていない人でも、35.1%がポイント投資を行っているという結果から、投資への関心が高まっていることが伺えます。
NISAへの関心も上昇、貯蓄から投資へシフト
就労者の約4割がボーナスをNISAに投資したいと考えており、NISAが資産形成の新たな手段として広く浸透しつつあることがわかります。また、調査全体では、「NISA」が今後保有を増やしたい金融商品としてトップに選ばれ、貯蓄よりも投資を重視する傾向が顕著になっています。
物価上昇への不安と賃上げへの不満、将来への悲観的な見通し
物価上昇・インフレに対しては、82.2%の人が不安を感じていると回答しました。さらに、現状の物価を高く感じている人は68.0%、今後も物価が上昇すると考えている人は92.1%と、物価高に対する不安は強いようです。一方、賃上げの実感は16.1%と少なく、現状の給与を安いと思っている人は61.7%、来年も給与が変わらないか下がると思っている人は81.4%と、賃上げの恩恵を受けていないと感じている人が多く、将来への不安を抱えている様子がわかります。
社会の変化に対応する金融リテラシーの重要性
今回の調査結果から、キャッシュレス化や投資への意識の高まりなど、社会におけるお金への価値観や行動様式が大きく変化していることがわかります。このような変化に対応するためには、金融リテラシーの向上は不可欠です。今後、投資や資産形成に関する知識や情報収集、適切な判断能力が求められる時代になっていくでしょう。