コミックマーケット87:参加者の実態を探る調査レポート
2014年12月28日から30日の3日間にわたり、東京ビッグサイトで開催されたコミックマーケット87(通称:コミケ)。この最大規模の同人イベントには、約56万人が来場しました。「メグスリノキ」を運営する株式会社日本文化観測所は、291名の一般参加者を対象にアンケート調査を行い、その結果を発表しました。この調査が明らかにしたのは、コミケの参加者がどのような背景で集まっているのかという事実です。
調査結果の概要
調査結果によると、コミケに複数人数で参加する人が全体の80%以上を占めています。一方で、1人で来場する参加者は約20%に留まり、大人数で参加する背景には、人気のサークルや企業の限定商品を手に入れるための効率性があることがうかがえます。特に、人気サークルの商品を目指す場合、長時間の待機が避けられないこともあり、仲間同士で協力し合うことが重要です。行列に並んでいる間は、他のメンバーが別のブースを回り、購入を分担することが一般的なスタイルのようです。
会場での「お祭り感」
さらに、参加者からは「お祭り感を楽しむために友人と共に来た」という声も多く聞かれました。コミケの人気が高まるにつれ、ただ物を買うだけでなく、友人との思い出を共有するために参加する人が増えているのです。お祭りのような雰囲気が広がる中で、様々な楽しみ方が生まれていることを示唆しています。
参加者の構成
調査では以下のような参加者の構成が明らかになりました:
- - 1人で参加:20.91%
- - 2人で参加:47.27%
- - 3人で参加:20.00%
- - 4〜5人で参加:1.82%
- - 6〜10人で参加:7.27%
- - 11人以上で参加:2.73%
このデータからも、ほとんどの参加者が2人以上のグループで行動していることがわかります。多くの人がコミケを通じて友人や仲間との絆を深めている様子が浮かび上がります。
今後の動向
調査結果は、今後のコミックマーケットや同人文化の変化を考える上で貴重なデータとなります。著者の矢川亮氏は「コミケはもはや個人の趣味だけでなく、社会的なイベントに進化している」とコメントしています。コミックマーケットの未来に向けても、新たな参加動機や文化の変遷が注目されることでしょう。
詳細なレポートは
日本文化観測所のウェブサイトや
メグスリノキのサイトで確認できます。大規模なイベントに臨む多様な参加者の姿を捉えたこの調査は、今後のイベント企画の参考にもなるでしょう。