平六醸造が織り成す新たな日本酒
岩手県紫波町に位置する株式会社平六醸造は、独自の取り組みで新たな日本酒「Re:vive Origin アカツキ」の醸造を開始しました。このお酒は、なんと100年前に醸造されていた時代の「蔵付清酒酵母」を用いており、地域の文化と風土を色濃く反映した一品となっています。
100年前の酵母、アカツキの発見
平六醸造は、地方独立行政法人岩手県工業技術センターとの共同研究の中で、旧造りの蔵から発見された「アカツキ」という蔵付酵母を使用することに成功しました。これは1909年に完成した日詰平井邸という国指定重要文化財に残されていた蔵に、かつて家業の一環として営まれていた醸造に棲みついていた酵母です。
2023年春に共同研究契約を結び、試験醸造を繰り返す中で、発見された一株の酵母。実際に培養してみると、アルコール発酵の能力があり、他の協会酵母や県の酵母とは異なる性質を持つことが判明しました。
地元の素材を使った醸造プロセス
新たなお酒には、紫波特産のもち米をはじめとした5種類の原料米が使用されており、発芽玄米を仕込んだ後に、丹念に醸造を行います。このプロセスには通常の1.5倍の時間をかけることで、しっかりとした香りと味わいを引き出しています。平六醸造は、コストについては一切気にせず、最高の酒を追求しています。
特に、「ヒメノモチ」という品種の发芽玄米は栄養価が高く、酵母の活動をサポートする重要な要素です。様々な種類の原料米を使うことで、それぞれの特徴が引き立ち、個性豊かな味わいに仕上がっています。
溢れ出る香りと味わい
このお酒は、和梨や甜瓜を想わせる豊かな果実香が特徴的で、口に含むと白桃のような甘味が広がります。その後、爽やかな酸味と心地よい苦味が絡み合い、繊細ながらも記憶に残る余韻を残します。全体的にモダンかつ洗練された仕上がりになっており、まさに新旧が融合したお酒と言えるでしょう。
事前エントリー受付中
「Re:vive Origin アカツキ」は、2024年8月下旬の発売に向けて準備が進められています。公式WEBでは、事前エントリーを受け付けており、登録者には優先的に購入申し込みができる特典があります。
100年の歴史を共に
平六醸造は、地域に根ざした酒造りを通じて、100年間の歴史を持つ日詰平井邸の蔵を現代に蘇らせました。地元の人々はもちろん、全国の日本酒愛好者たちにこの特別なお酒を楽しんでもらいたいと願っています。古き良き日本酒の魅力を現代に届ける「Re:vive Origin アカツキ」をぜひ、楽しみにしてください。