居住支援事業改善を求める市民福祉団体の取り組み

2023年5月9日、介護系NPO「市民福祉団体全国協議会」が、衆議院第二議員会館で行われた立憲民主党の政務調査会において、居住支援事業の改善要望を提出しました。これは、身近な地域での助け合いや支え合いを推進する同団体が、より良い福祉環境を実現するために行った重要な取り組みです。

改善が求められる居住支援事業

この政務調査会では、国土交通省と厚生労働省に対して、居住支援事業に関する具体的な要望が提示されました。団体側から挙げられた主な問題点は以下の通りです。

1. 支援措置の対象期間が10ヶ月に限定され、2ヶ月は無報酬となる点。
2. 入居に結びつけた相談者に対する報酬が突然70%も削減されていること。
3. 支援金の上限が不明で、その基準が公開されていない。
4. 支援法人の60%が赤字に直面している現状。
5. 増加する居住支援法人に対する予算が変わっていないこと。
6. 70%の法人が相談件数も住居成約数も少ないという実態。

これらの問題は、居住支援事業の持続可能性と質の向上に対して深刻な影響を及ぼしています。

議員たちの協力

政務調査会には、政務調査会長代理や副会長を含む多くの議員が出席し、団体の要望書に耳を傾けました。城井崇議員や尾辻かなこ議員などが参加し、その後の議論にも積極的に参加しました。出席者には、議会閉会直後にもかかわらず駆けつけてくれた方々にも感謝の意が表されました。

今後の展望

政務調査会では、説明を受けた国交省および厚労省の担当官とのやり取りが行われましたが、残念ながら要望がすぐに改善される見込みは薄いとのことです。市民福祉団体は今後も国会での追及を続け、居住支援事業の抜本的な改革を求めていく意向を示しています。

市民福祉団体の概要

市民福祉団体全国協議会は、2000年に設立されたNPO法人で、介護分野に特化した900団体の会員ネットワークを持っています。地域社会における支え合いを促進し、優しい福祉の重要性を訴えています。例えば、大田区では居住支援事業を直轄で行い、年間近く150件の相談を受け付けています。これからも、同団体は地域における福祉の向上に向け、力強く活動を続けていくことでしょう。

詳細情報は公式サイトをご覧ください（市民福祉団体全国協議会）。