足立区の新たな試み:AIエージェントによるEBPM推進
足立区がNECとGoogle Cloudの協力を得て、AIエージェントを活用した実証実験を開始することが発表された。この取り組みは、行政運営の質を向上させることを目的としており、特に地域課題解決に向けた新しい行政モデルの構築が目指されている。
背景
近年、地域課題がますます複雑化していく中、行政においては限られた資源を最大限に活用し、データに基づく意思決定が重要視されている。足立区はこれまでEBPM(Evidence-Based Policy Making)を推進してきたが、膨大なデータを扱うため専門的な技術や時間が必要という課題があった。
三者連携の成果
足立区は、すでに令和7年9月5日にグーグル・クラウド・ジャパンと包括連携協定を結び、今後のプロジェクトに向けて協力体制を整えてきたが、ここにNECも加わることとなった。これにより、より実践的な解決策が提供されることが期待されている。
今回の実証実験では、NECの先進的なAI技術を活用し、職員がAIと対話をしながら政策の進捗や効果を迅速に把握できる環境を整える。これにより、従来の方式に比べて行政の質が向上し、区民へのサービスも最適化できるようになる。
実証実験の概要
実証実験では、まず防犯施策を対象に進められる。具体的には、以下の3つの柱が設けられている。
1.
自動分析・提言:職員が特定の課題について質問すると、AIが自動的にデータを分析し、改善策を示唆する。
2.
データの可視化:区の内部データと外部データを集約し、視覚的にわかりやすく表示する。
3.
政策立案の効率化:過去のデータ分析業務にかかる時間を削減し、分析の精度を向上させることを目指す。
政策ダッシュボードの特長
この実証実験で使われる「政策ダッシュボード」は、以下の特長を持っている。
- - 直感的な操作:専門知識は不要で、自然言語での対話を通じてデータ抽出が可能。
- - 高度な推論能力:単なる数値の表示にとどまらず、KPI間の相関を考慮しボトルネックを特定する能力がある。
期待される効果
足立区が成功裏にこの実証実験を進めれば、地域におけるEBPMやDX(デジタルトランスフォーメーション)の新しいモデルとして全国に展開できる可能性がある。これは、地方自治体の行政運営における改革の一つの形となり、他の自治体への波及効果が期待される。今後が非常に楽しみである。