AIの影響は未来のキャリアに大きな影響をもたらす

AIネイティブ世代の就職活動における意識調査

2027年度卒業予定のITエンジニア志望学生を対象に実施された「生成AI時代の就職活動とキャリアに関する意識調査」の結果についてお伝えします。本調査は、ITエンジニア向け転職・就職プラットフォーム「paiza」を運営するpaiza株式会社によって行われました。調査期間は2025年8月22日から9月7日までで、144名の学生から有効回答が得られました。

調査結果の概要

1. AIの影響認識: 調査によれば、27卒の学生の96.5%がAI技術の発展が自身の将来のキャリアに「影響を与える」と認識しています。中でも73.6%は「非常に大きい影響を与える」と答え、22.9%が「ある程度の影響を与える」と考えています。これにより、学生たちがAIを未来に欠かせない要素として捉えていることが伺えます。

2. 企業選びの重視点: 就職活動の中で、学生たちは企業のAI取り組みを重視していることが特徴的です。76.4%が企業選びにおいてAIへの取り組みを「重要視している」と答え、その内訳は「強く重視する」が27.1%、「多少重視する」が49.3%を占めています。これは、学生が企業に対してAIの活用による新たな価値創出や将来性を求めていることを示します。

3. 生成AIの採用活動への利用: 学生たちは企業が採用活動に生成AIを利用することについても肯定的な意見を持っています。エントリーシートやコーディング能力の評価についてそれぞれ71.5%と76.4%が十分に効果があると考えており、適性や筆記試験の評価でも70.2%が積極的です。しかし、面接評価に関しては肯定的ながらも慎重な意見が見られ、半数以上がAIの利用を支持しているものの従来の人間同士のコミュニケーションを重んじています。

AIネイティブ世代の視点

この調査結果から、27卒の学生たちはAIネイティブ世代として、生成AIが学習や情報収集の必須なツールであるといえます。彼らはAIを脅威と認識するのではなく、キャリア形成において無視できないファクターとして考えており、企業はAI戦略や育成方針を明確に示す必要があります。これは、企業が持つべきAIに対する前向きな姿勢を示唆しているでしょう。

企業の採用戦略

paiza株式会社の代表取締役社長、片山良平氏もコメントを寄せています。「今回の調査では、27卒のITエンジニア志望学生がAIが存在しない職場を想定しないことが明らかになりました。学生たちは生成AIの活用を進めている企業での活躍を望んでいます。」
こうした傾向から、企業は単にAI技術を導入するだけでなく、その取り組みや現状をしっかりとアピールすることが重要であり、採用戦略の一環として検討すべきであると指摘されています。

未来を見据えたプラットフォームの提供

paizaは、「異能をのばせ。」というコンセプトのもと、成長を促すプラットフォームづくりに努めています。今後もIT人材を育成する教育機関や企業、そして学生にとって有益なサービスを提供し続けることを約束しています。AI技術がキャリアに与える影響を考慮しながら、IT業界の人材育成において貢献していきたいとの意気込みが感じられる調査結果でした。