肺がん治療の新時代
2020-11-25 11:00:29

アストラゼネカとPRiME-Rが挑む肺がん治療の新たな幕開け

アストラゼネカとPRiME-Rが挑む肺がん治療の新たな幕開け



近年、医療界では電子カルテ等を基にしたリアルワールドデータ(RWD)の活用が注目を集めています。この流れの中、アストラゼネカが開発した肺がん治療薬「オシメルチニブ」と、医療データベース研究機関PRiME-Rが連携し、前向きな臨床研究に新たな可能性をもたらそうとしています。

リアルワールドデータの活用



PRiME-Rは、電子カルテに記録されたがん薬物治療に関するデータの標準化・構造化を行い、全国の医療機関に提供しています。このデータは、オシメルチニブによる肺がん治療の実態を把握するために用いられます。これにより、医療機関内で進行中の治療データが迅速に収集され、分析されるわけです。

信頼性の高いデータ収集



本システムでは、医療機関内に設置されたサーバに蓄積された構造化データを活用し、膨大なデータから必要な情報を効率的に抽出することが可能となります。例えば、患者の薬剤投与情報や治療経過など、様々なデータが収集され、臨床研究に役立てられます。これは、臨床研究の質を向上させるだけでなく、データ収集にかかる時間やコストを大幅に削減することができます。

アストラゼネカのエンドースメント



アストラゼネカ株式会社のオンコロジー部門の統括部長、地主将久氏は、「CyberOncology®により国内のRWD構築の活性化が期待される」として、その重要性を強調しています。特にがん領域においては、前向きな臨床研究に利用されるデータベースが限られているため、今回の取り組みの意義は大きいとされています。
同社は、幅広いリアルワールドデータを基に、迅速な医療ニーズの把握を目指し、患者の利益につなげたいと考えています。

PRiME-Rの役割



PRiME-Rの社長、是川幸士氏は、アストラゼネカとの連携が新たな時代の幕開けであると述べています。このプロジェクトを第1号として、更なる共同研究に展開し、医療機関や製薬企業における研究支援を行っていく意欲を示しています。これにより、先進医療の普及や新薬の開発が促され、患者がより良い治療を受けられる未来を築くことを目指しています。

未来への展望



今回の取り組みは、アストラゼネカとPRiME-Rが連携し、医療現場における治療法の進化を促すものです。リアルワールドデータを効果的に活用することで、新薬の開発に貢献するだけでなく、患者にとっても価値ある治療選択肢を提供することが期待されています。これによって、がん治療における選択肢が拡がり、より多くの患者が恩恵を受けられるようになることを願ってやみません。

今回のプロジェクトが成功することで、今後さらに多くの医療機関が、RWDを基にした研究に参画することが予想され、その結果、がん治療は新たな局面を迎えることになるでしょう。

会社情報

会社名
新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社
住所
京都府京都市左京区吉田本町36番地1
電話番号

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