ヘッドウォータース、自律型AIを使った新サービス「SyncLect Agentic Migration Harness」を開始
株式会社ヘッドウォータースは、自律型AIを活用した新たなマイグレーション基盤「SyncLect Agentic Migration Harness」を提供することを発表しました。このサービスは、グループ会社であるDATA IMPACT JOINT STOCK COMPANYが持つ知見を基に、レガシーシステムの移行工程を分析、設計、実行するためのものです。
自律型AIによる移行支援の進化
この新しいハーネスは、Azure OpenAI ServiceとGitHubを駆使し、自律型AIが既存のシステムの構造や依存関係を分析します。そして、その結果に基づいて移行先の技術構成とプロジェクト計画を提案し、さらにコードやテストの生成までを自動で行うという、工程を横断的に実行する能力を持っています。
顧客企業の特定の業務要件や品質確認には、DATA IMPACTの専門家がHITL(Human-in-the-Loop)方式で参加し、必要に応じて品質管理を行います。このハーネスは、顧客のAzure環境やローカル環境での運用が可能で、機密性の高い情報も顧客の管理下で保持できるため、安心して使用できると言えるでしょう。
マイグレーションの全体開放の重要性
従来、生成AIを利用した移行工程は、設計書作成やコード変換、テスト生成などの個別作業のそれぞれに特化したものでした。しかし、大規模なシステム移行では、工程間の情報分断が問題となり、特にレビューやテストでの遅延がプロジェクトのコストや期間を圧迫する原因になっていました。
そのため、ヘッドウォータースでは、自律型AIが一貫したプロセスで解析、設計、生成を行うことにより、工程間の問題点を解消し、効率的な移行を実現することを目指しています。
「SyncLect Agentic Migration Harness」の特徴
1.
自律型AIによる一貫した実行
DATA IMPACTの「Code Migrator」が、コードの構造や依存関係の分析を行い、移行先の設計案を作成し、続いてコードやテストを生成することで問題を迅速に解決します。
2.
品質管理の徹底
各工程の情報や範囲、成果物の品質基準は、ワークフローとして管理され、AIの自発的な実行を統制しつつ品質を確保します。これにより、品質ゲートを設定し、問題の早期発見を促進します。
3.
顧客ニーズに応じた適応力
顧客の環境に応じた設計や運用に柔軟に対応できる点も、このサービスの大きな特徴です。顧客が保守すべき情報はそのまま保持されつつ、移行が進められます。
大規模マイグレーションの顧客価値
「SyncLect Agentic Migration Harness」は、各工程を統合することで、問題の早期発見を促進し、後工程への影響を抑制します。これにより、トータルコストや納期、品質リスクを含めた全体最適を支援する仕組みが整いました。実際にDATA IMPACTでは、特定プロジェクトでの適用前後での品質管理結果を確認し、高複雑度画面のバグ数を約82%減少させることに成功しました。
次世代の移行知識の活用と提供形態
ハーネスに蓄積された実績をもとに、次のマイグレーションやその後の保守・改善に向けた知識の整理が行われます。提供形態としては、専門人材による判断と品質管理を基にし、顧客の環境や要求に合わせて最適な形で支援されます。
この新サービスは、今後のシステム移行や開発の在り方を大きく変える可能性を持っています。ぜひ注目しておきたいサービスのひとつです。