世界陸上・デフリンピック開催に向け、芸術文化分野の手話通訳研修プログラムが開講!
東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京は、2025年に開催される世界陸上・デフリンピックに向けて、誰もが芸術文化を楽しめる環境整備を進めています。その一環として、新たに「芸術文化分野の手話通訳研修プログラム」を開講します。
本研修は、7月から11月までの全8回で、講義に加え、鑑賞サポートや芸術文化にかかわるシンポジウムなど、さまざまな場面を想定した実践的なトレーニングを実施します。修了後は、都立文化施設をはじめとする美術館でのガイドツアーやワークショップ、劇場での演劇鑑賞など、手話を使った鑑賞体験をサポートできる人材として活躍することが期待されています。
研修では、美術館や劇場での実際の場面を想定したトレーニングを通して、手話通訳のスキルを向上させることができます。具体的には、美術作品の説明や、演劇の内容を分かりやすく伝えるための練習などを行います。さらに、実際のイベントでのボランティア活動を通して、実践的な経験を積むことも可能です。
研修対象者は、手話通訳士の資格または同程度の能力を持つ方です。受講料は無料ですが、テキスト代や視察先の入場料などは実費負担となります。定員は15名程度で、応募締め切りは6月26日です。
芸術文化分野での手話通訳に興味のある方は、ぜひこの機会にご参加ください。
この研修プログラムは、2025年の世界陸上・デフリンピックに向けた取り組みの一環として、東京都が推進する「未来の東京」戦略に貢献する重要な事業です。聴覚障碍者の方々にとって、芸術文化へのアクセスは大きな課題の一つとなっています。本研修プログラムを通して、手話通訳者を育成することで、聴覚障碍者の方々が安心して芸術文化を楽しめる環境づくりを目指します。
将来的には、本研修プログラムをモデルとして、全国各地で同様のプログラムが展開されることを期待しています。また、芸術文化分野だけでなく、スポーツや教育など、さまざまな分野において手話通訳の必要性が高まっており、手話通訳者の育成はますます重要になってきています。東京都は、今後も、手話通訳の普及促進に取り組むことで、誰もが安心して暮らせるインクルーシブな社会の実現を目指していきます。