インターセクト株式会社、AIツール「Askhub」をリリース
インターセクト株式会社は、独自の探索システムXAGを基盤にした新たなナレッジマネジメントAIツール「Askhub」を正式に発表しました。このツールは、社内に存在する未整理の非構造化データを活用し、企業全体で有効に利用できるようにすることを目的としています。
開発の背景
2023年に発表されたGPT-4を皮切りに、多くの企業が自社のデータを学習した生成AIの開発に力を入れています。特に注目されているのがRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術で、これはユーザーの質問に対して外部の知識リソースから必要な情報を検索し、生成AIがその情報を基に回答を作成する手法です。しかし、従来の検索技術には情報の正確性や回答速度に課題があり、そのため生成AIの活用にはいくつかのハードルが存在しています。
インターセクトは、これらの課題を克服するために、情報が見つかるまで繰り返し探索する新しいシステムを構築しました。この「探索」する能力は、マルチモーダル生成AIを使用することで実現されています。さらに、Claude3 HaikuやGPT-4o miniなどの高性能かつコスト効率の良いモデルが登場したことで、実際に使える技術として具現化してきました。
Askhubの特徴
「Askhub」は、従来の検索方法ではなく、必要な情報が得られるまで探索する「Exploration-Augmented Generation」(XAG)という新しい手法を採用しています。このシステムは、以下の三つのレイヤーから成り立っています。
1.
AIアシスタント: ユーザーとのインターフェースを担い、最適なAIモデルを選定します。
2.
情報探索エージェント: ユーザーの質問に基づき、データベースから情報を探索します。
3.
AIデータベース: 様々なファイル形式に対応しており、OCR技術を用いたデータ抽出が可能です。
ユーザーは、自身の業務に応じて必要なデータベースを組み合わせることで、簡単にパーソナルAIアシスタントを定義できます。 AIアシスタントが質問を受け付けると、情報探索エージェントが必要十分な情報を選定し、適切な回答を返します。これにより、無駄な情報を排除し、効率的な情報探索が実現されます。
ユースケース
「Askhub」を使うことで、企業内の情報へのアクセス性を高め、データドリブンな意思決定を促進できます。具体的な利用例としては、以下が挙げられます。
- - 情報システムや総務による問い合わせ窓口の代替
- - 複数のデータソースからの分析や比較の支援
- - 事業に関連したレポートや文書の作成支援
- - 過去の施策結果を反映させた提案内容の検討支援。
未来の展望
現時点ではPDFやExcelファイルをアップロードする方法に留まっていますが、今後はGoogle WorkspaceやMicrosoft 365との連携も視野に入れています。これにより、組織内のすべての情報にAskhubを通じてアクセスできるようになり、情報伝達コストをゼロにするという目標が現実のものとなります。
お問い合わせ
「Askhub」に関する詳細や資料請求は、
こちらのWebページから行えます。また、メールでのお問い合わせも受け付けています。
会社概要
インターセクト株式会社は、「AIで日本をDX先進国に」を企業のミッションに掲げ、生成AIを活用したDX支援を主な事業として展開しています。エンジニアやデザイナーのみで構成されたチームが、モノづくりにこだわり、幅広い業界への技術提供を目指しています。