新たなオーガニック米「きらみずき」の誕生
滋賀県が誇る近江米の新品種、オーガニック米「きらみずき」が、東京・丸の内に位置するラグジュアリーホテル「パレスホテル東京」の日本料理店「和田倉」にて、2025年7月から提供されることが正式に発表されました。これは、滋賀県独自の厳格な栽培基準を満たした新しい品種として、多くの期待が寄せられています。
「きらみずき」とは?
「きらみずき」は、滋賀県農業技術振興センターによって育成された近江米の新品種です。この米は、お米本来の甘さをしっかりと伝える、みずみずしく大粒な特徴を持っており、噛むほどにその甘みが口の中で広がります。また、有機JAS認定を受けたオーガニック栽培により、農薬や化学肥料を極力使用せず、環境に優しい農法で育てられています。
滋賀県では、長年にわたって受け継がれてきた自然と共生の農業を進めており、その一環として「きらみずき」が選ばれたことは、地域の誇りとも言えるでしょう。もちろん、この新しいお米は、すでに食味官能検査においても「コシヒカリ」と同等以上の評価を受けており、その品質の高さが実証されています。
知事も感謝の意を表明
滋賀県の三日月大造知事は、2025年6月27日にパレスホテル東京を訪問し、同ホテルの専務取締役である渡部勝氏に直接感謝の意を伝えました。知事は「世界的にも一流のパレスホテル東京でオーガニック米『きらみずき』が採用されることは誇らしい。これからも、生産者の思いを大切にしながら、環境に配慮した農業を進化させていきたい」とコメントしました。
一方、渡部氏も「品質を大切にする私たちのコンセプトに合致した滋賀県のオーガニック米『きらみずき』は、私たちのブランドを発信するためのふさわしいパートナーである」と語り、今後の発展に期待を寄せています。
今後の展開と「Essence of Japan」
さらに、パレスホテル東京は2026年2月に予定されている「Essence of Japan」という日本の地域文化を発信するイベントで、滋賀県の食材を取り入れることを発表しました。このイベントは、その年ごとに異なる地域の文化を紹介し、過去には山梨県や福井県などの魅力を伝えるディナーを開催してきました。
環境を大切にした「環境こだわり農業」
滋賀県では、自然と共生する農業を推進し、琵琶湖やその周囲の環境を保護するため、農薬や化学肥料をなるべく使用しない「環境こだわり農業」を実践しています。この取り組みによって、滋賀県は全国でもトップクラスの環境保全型農業を展開しています。
また「魚のゆりかご水田米プロジェクト」など、世界農業遺産に登録された取り組みも進められています。これらの努力が認められ、「きらみずき」の栽培の一部には、この「魚のゆりかご水田」が使用されています。
未来への期待
「きらみずき」は農業の未来を切り開く新たな希望として、今後とも近江米の主力品種としての地位を確立していくことでしょう。また、滋賀県情報発信拠点「ここ滋賀」を通じた地域の魅力の発信も行われ、首都圏の人々とつながる機会が増えています。
「ここ滋賀」では、滋賀県の食や文化を五感で体験できるさまざまな活動が展開され、地域の誇りが広がっていくことが期待されます。
このように、「きらみずき」とそれに付随する取り組みは、滋賀県を代表する存在として、今後の発展が待たれるには十分な理由があるでしょう。