B2B営業の現場で起こっていること
セールストレック株式会社は、2026年から新しいB2B営業フレームワーク「BECQA」を本格的に提供します。このフレームワークは、30年以上のエンタープライズ営業経験とAIを駆使したものであり、特に「初回訪問で進展が止まる」という課題に焦点を当てています。営業担当者が熱心に商談を行っても、その後の進展がなくなってしまう現象は多くのB2B営業現場で見受けられます。この現象は単に営業担当者の努力不足にも起因していますが、実はより深い構造的な変化に由来しています。
顧客の購買行動の変化
2020年のコロナ禍以降、顧客の購買行動が劇的に変化しました。大企業の購買担当者はもはや営業担当者に会う前に、インターネットでの調査を行い、候補となる製品を事前に絞り込むのが一般的です。さらにAIの発展により、購買担当者は短時間で情報を集め、製品に関する比較を行うことができます。そのため、従来のように製品説明を行うことが販売の差別化要因になることは少なくなりました。
調査によれば、B2B購買者の84%は「最初に価値を提供したベンダー」を選択するとの結果が出ています。初回訪問の段階で、営業担当者は価値のある情報を提供できない限り、その後の商談は進展しません。
営業の新しいアプローチ
酒井氏は、B2B営業においては「企画推進者」(イネーブラー)が重要であると認識しています。これらの人物は、日本企業における意思決定プロセスに不可欠な役割を果たしており、彼らと連携することで大規模な案件を成約に結びつけることが可能です。外資系企業の営業手法をそのまま日本に適用しても効果は薄く、日本の特有の組織風土を理解した営業活動が求められます。
BECQAの構築過程
BECQAは、30年の営業経験を基に策定されたフレームワークです。テクノロジーの進化に伴い、これまでの営業手法を再構築する必要もありました。酒井氏は、AI技術を活用して自身の営業手法を言語化し、BECQAを形にする過程で、多くの課題に直面しました。最終的には5つのコア要素(Business理解、Enabler、Close Plan、Question、AI活用)をもとに、全体のフレームワークを構成しました。
特に特徴的なのは、営業担当者が売り込むのではなく、企業が抱える課題を一緒に解決し、自然な形で製品の導入へとつなげるアプローチです。この理念を実現するために、BECQAでは「企画推進者の意思決定を伴走支援する」という考え方が核となっています。
営業プロセスの具体的な手法
BECQAの具体的な手法には、AIを活用した企業分析、医者の診断のような「診断型質問技法」、社内での承認を得やすい提案書の作成、クローズプランの共有といった4つの要素があります。これらの手法を通じて、営業活動をより効果的にし、初回訪問を単なる商談に留めずに次のステップへの足がかりとすることができます。
未来への展望
セールストレックでは、BECQAフレームワークを通じて営業組織の変革を目指し、企業に最も適したトレーニングとアドバイザリーを提供していく計画です。また、今後はAI時代のB2B営業を支援するためのプロダクト開発も進めていく予定です。酒井氏は、「人間とAIが共同で働く時代が来る」と確信し、BECQAを通じて日本のB2B営業の新たな指針を確立したいと考えています。
結論
新しいB2B営業フレームワーク「BECQA」は、現代の営業組織が直面する様々な課題に応えるために設計されたものです。セールストレックが目指す未来の営業スタイルが、どのように日本の商習慣と調和し、新たな成功をもたらすのか、今後の展開に注目です。