CrowdChemとNIMSのコラボレーション
株式会社CrowdChem(以下、CrowdChem)は、国立研究開発法人の物質・材料研究機構(NIMS)が運営する高分子データベース『PoLyInfo』とのデータ連携を活用し、新たなサービス提供を開始しました。これにより、業界のさまざまなニーズに応える材料設計の精度が向上し、ユーザーに新たな可能性を提供することを目指しています。
PoLyInfoデータベースとは
『PoLyInfo』は、高分子に関する様々なデータを集約し、整理したデータベースです。この中にはポリマーの物性や化学構造、測定条件などが収録されており、学術的な文献から収集された情報が体系的に整理されています。CrowdChemはこのデータを活用することによって、高分子材料の設計をさらに進化させることが可能になります。
新サービスによるユーザーへの利益
CrowdChemが保有する広範なデータと、PoLyInfoの情報を組み合わせることで、以下のような利点が生まれます。
物性予測の精度向上
CrowdChemのマルチタスク学習を活用し、PoLyInfo内の高分子構造データと物性データを学習させることで、材料特性の予測精度を向上させることが可能です。以前の研究では、電池性能やタイヤ性能に関する予測モデルの誤差が20%削減できることが確認されています。
基礎開発の加速
PoLyInfoのデータには基礎研究に役立つ合成方法などが多く含まれています。これを活用することで、新たな樹脂開発が加速し、企業にとって重要な社会課題の解決が迅速に行えるようになります。
シーズとニーズのマッチング
CrowdChemは産業データとPoLyInfoの学術データを組み合わせることで、産学連携型の研究基盤を構築できます。これは共同研究や公的プロジェクトへの参加につながり、イノベーションの創出を促進します。
サービス提供の開始時期
この新サービスは令和7年6月1日より順次展開されます。興味がある方は、CrowdChemに直接お問い合わせをいただくようお願いしています。
代表からのコメント
「物質・材料研究機構のPoLyInfoデータベースを利用した新たなサービスを開始でき、非常に嬉しく思います。データの連携による効果は明らかであり、技術の活用と連携を促進することで、社会課題の解決に貢献することを目指します。」と、CrowdChem代表取締役の池端久貴氏は述べています。
今後の展望
CrowdChemは、今後もPoLyInfoデータを基に自動車、半導体、建築など多くの分野で樹脂開発の支援を強化し、大学や研究機関の技術シーズの活用方法を探求します。また、基礎研究を加速するためにAI技術の開発にも努めていきます。
会社概要
- - 社名: 株式会社CrowdChem
- - 本社所在地: 東京都品川区南大井6丁目16-4 戸浪大森ビル6F
- - 設立: 2022年1月17日
- - 事業内容: 材料開発支援、データプラットフォームの提供、データ分析支援
- - URL: crowdchem.net
このように、CrowdChemは新しいサービスを通じて、材料設計の精度向上と社会問題解決を目指していきます。