Carbon EXとKomunidadの新たな取り組み
Carbon EX株式会社はフィリピンに拠点を置く気候技術企業、Komunidad Global Pte. Ltd.との連携を発表しました。これにより、Komunidadの「Climate Action Management Software」に当社の「トレードAPI」を統合し、カーボンクレジット取引機能を持たせることが可能になりました。この取り組みは、企業が湿度効果ガスの排出量を見える化し、同時にCarbon EXを通じてクレジットの購入やオフセットをワンストップで実行するためのものです。
背景と課題
近年、フィリピンでは気候変動の影響が顕著になっており、特に台風の頻発や海面上昇、農業への影響などが問題視されています。そのため、政府や企業は脱炭素社会の実現を急ぐ必要があります。しかし、APAC地域全体で見ると、経済成長により温室効果ガスの排出量が増加する一方で、炭素に関連する法整備は遅れており、市場の構造が未整備という課題があります。
Komunidadは、現地の企業や自治体に対して、気候リスクの分析や災害予測、排出量算定などのサービスを提供していますが、具体的な脱炭素施策、特にカーボンクレジットオフセットを実施するためのプラットフォームは不足していました。そこでCarbon EXの「トレードAPI」が役立ちます。
連携内容と利点
両社の連携により、Komunidadの利用企業や自治体は、排出量の見える化からオフセットまでをシームレスに行えるようになります。具体的には、Carbon EXが提供するカーボンクレジットを使って、自社の温室効果ガス排出量に合わせた適切なオフセットが容易に実現できるのです。この統合により、事業者は環境負荷を削減するための行動に踏み出しやすくなります。
海外展開の加速
Carbon EXは供給市場を拡大しており、国内外でのカーボンクレジット活用の促進に向け積極的に取り組んでいます。これにより、APAC地域を中心にさらなる海外展開を目指しています。また、地域経済の持続可能性を高める努力も続けていく予定です。
関係者のコメント
Komunidadの共同創業者でCOOのAllister Ayque氏は、「この連携により利用者は視覚的な情報をもとに行動を起こすことが可能となります。データと資金のフローを結ぶことで、排出量の見える化と削減、さらにはカーボンクレジット活用を一手に実現できるようになります」と述べています。
一方、Carbon EX株式会社の執行役員兼Co-CEOの陰山貴之氏は、「この連携によって当社のクレジット提供の幅が広がり、APAC地域の多様なニーズに応えることができるようになると確信しています」と強調しました。
まとめ
Carbon EXとKomunidadの連携により、気候変動に対する具体的な行動が促され、企業が自社の排出量を効果的に管理・オフセットできる環境が整います。この取り組みはフィリピンだけでなく、APAC地域全体の脱炭素化を加速させる一助となるでしょう。