論文共有プラットフォーム「ゼミログ」
2014-11-18 08:00:01
東大発ベンチャーが論文紹介スライドプラットフォーム「ゼミログ」リリース!日本の研究教育を加速
東大発ベンチャー、論文紹介スライド共有プラットフォーム「ゼミログ」リリース!日本の研究教育を加速させる革新サービス
ライフサイエンス研究の世界では、激しい国際競争が繰り広げられています。研究の最先端を捉えるためには、膨大な論文を読み解くことが不可欠です。日本の大学では、研究室のゼミで学生や研究者が論文を発表し、議論する文化が根付いていますが、その情報は限られた研究室のみに留まるのが現状でした。
この課題を解決すべく、東京大学発のベンチャー企業であるエルピクセル株式会社は、論文紹介スライドの共有・交流プラットフォーム「ゼミログ」を開発・リリースしました。同サービスは、論文に関する情報を研究室を超えて共有し、活発な議論を促進することを目的としています。
ゼミログ:研究の効率化と情報共有を促進
「ゼミログ」では、ユーザーが論文紹介スライドを投稿・閲覧し、コメントや「いいね」を通して意見交換を行うことができます。論文は分野別に分類され、キーワード検索や分野別の絞り込み検索にも対応。200文字程度の論文紹介文を投稿できる機能もあり、論文の概要を簡単に共有できます。さらに、分かりやすいスライド作成のためのテンプレートも提供しており、研究者や学生のスライド作成の負担を軽減します。
特に、研究室に所属したばかりの学生にとって、論文紹介スライドの作成は大きなハードルとなります。そこで、「ゼミログ」は「伝わるデザインの基本」の著者である片山なつ氏と高橋佑磨氏と協力し、視覚的に分かりやすく、効率的な情報伝達を促すスライド作成のためのテンプレートを提供しています。両氏は、このテンプレートが研究者の負担軽減に繋がり、ひいては日本の科学研究の発展に貢献すると期待を寄せています。
共同開発企業と今後の展望
「ゼミログ」は、株式会社ズカンドットコムとの共同開発により実現しました。同社は、画像や知識を共有する投稿型WEB図鑑を運営しており、高いシステム開発力を有しています。株式会社ズカンドットコム代表取締役社長の山出潤一郎氏は、「ゼミログ」が日本の理系学生にとって不可欠なプラットフォームとなることを目指すと語っています。
エルピクセル株式会社は、ライフサイエンス分野からスタートした「ゼミログ」を、将来的には様々な研究分野に拡大し、論文そのものを集積できる大規模プラットフォームへと発展させる計画です。
「ゼミログ」がもたらす効果
「ゼミログ」は、研究者や学生にとって、最新の研究情報へのアクセスを容易にし、研究活動の効率化に大きく貢献します。大学や研究室単位では、研究成果の発信を促進し、ブランディング強化にも繋がります。高校生にとっても、進路選択における貴重な情報源となります。卒業論文作成に役立つ資料集積の場としても期待されています。
例えば、2週間かけて読んだ英語論文の要点が5分で理解できるようになるなど、時間と労力の節約にも役立つでしょう。
「ゼミログ」は、単なる論文共有プラットフォームにとどまらず、研究者同士の活発な議論を促進し、日本の研究教育の発展に貢献する革新的なサービスとなることが期待されています。
会社情報
- 会社名
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エルピクセル株式会社
- 住所
- 東京都東京都千代田区大手町1丁目6−1 大手町ビルヂング
- 電話番号
-
03-6259-1713