新入社員と上司の認識ギャップを解消しオンボーディングを成功に導く方法
近年、企業が新入社員の定着率を高めるために注目しているテーマが「オンボーディング」です。新入社員が早期に職場に馴染み、戦力として成長するためには、上司とのコミュニケーションが不可欠です。株式会社NEWONEは、2025年4月21日に新たに発表した調査レポートで、上司と新入社員の間の認識ギャップにスポットを当て、今後の人材育成に役立つ洞察を提供しています。
調査の背景
調査は2024年10月から2025年2月までの期間にわたり、534名の新入社員と377名の上司を対象に実施されました。入社後の早期離職やミスマッチに悩む企業が増える中、職場での新入社員の受け入れ状況を可視化し、教育施策の効果を測定することが急務とされています。
この課題に応える形で開発されたのが「PANAIサーベイ」です。このサーベイを通じて、上司と新入社員の視点を理解し合い、効果的な育成施策の方向性を見出すことが可能になります。
調査結果の概要
職場の定着とキャリアイメージ
調査の結果、上司と新入社員の両者が低いスコアを示したのが「1年後のキャリアイメージ」です。両者とも自身の役割に対する理解が不足していることが浮き彫りとなりました。新入社員は自分が孤立していると感じ、業務の全体像が把握できないため将来のビジョンを描けずにいます。この状況を改善するためには、定期的なキャリア対話や先輩社員との話し合いの場を設けることが重要です。
貢献実感の不足
また、上司が期待している貢献に対して、新入社員はそれを達成できていないと感じています。この認識ギャップを打破するためには、上司からの具体的なフィードバックが必要です。期待される役割を明確に示し、頻繁なコミュニケーションを通じて成長を促すことが肝要です。
スキル・マインドのギャップ
さらに、調査結果で明らかになったのは新入社員が高く評価している「裁量権」や「周囲との人間関係」です。リーダーシップやビジネスマナーにおいて、新入社員が低い評価をしている一方で、上司はより高い基準を求めています。こうしたギャップを埋めるためには、上司が新入社員の主体的な行動を認め、積極的にフィードバックを行うことが新たな育成のカギとなります。
新入社員のスキルは上司の期待に達していないと感じられがちですが、実際には彼らが持っているポテンシャルを引き出すための環境作りが求められています。
まとめ
本調査レポートは、新入社員育成における多くの企業に共通する課題を明らかにし、より良い職場環境のプランニングに役立つ情報を提供します。特に認識ギャップを解消し、円滑なコミュニケーションを築くための施策は、今後のオンボーディングにおいて重要な要素となるでしょう。
NEWONEは今後も新入社員の育成環境を向上させるための情報を発信していく予定です。