WPP、プラップジャパン社長・専務の解任を求める株主提案 利益相反取引の疑い
WPP、プラップジャパン社長・専務の解任を求める株主提案
世界的なコミュニケーションサービス企業であるWPPグループが、子会社であるプラップジャパンの代表取締役社長と専務取締役の解任を求める株主提案を行いました。この背景には、両取締役による利益相反取引の疑いに関する監査役会調査の結果があります。
監査役会調査で明らかになった事実
プラップジャパンの監査役会は、7月に社長と専務の利益相反取引の疑いに関する調査を開始。外部弁護士による調査の結果、証券会社とのファイナンシャル・アドバイザリー契約(FA契約)に問題があると結論づけられました。
具体的には、このFA契約が取締役兼株主の利益相反取引に該当する可能性が高く、さらに重要な契約でありながら取締役会決議を得ていなかったことが指摘されています。この調査報告は、社長と専務の解任理由を裏付ける重要な証拠となりました。
臨時株主総会と裁判所の判断
9月17日に予定されているプラップジャパンの臨時株主総会では、社長と専務の解任を求める議案が提出されています。WPPグループは、この臨時株主総会の招集手続きの適法性を争っていましたが、東京地方裁判所は、社長が取締役会決議を経ずに総会を招集したことを違法と判断しました。
WPPグループの主張
WPPグループは、プラップジャパンの発行済株式の20%を保有する大株主です。同グループは、社長と専務が取締役会で問題提起を封じ込めるため、不当な方法で多数派を形成しようとしたと主張。今回の監査役会調査結果は、その主張を裏付けるものとしています。
社長と専務による利益相反取引、そして取締役会決議を経ない契約締結は、善管注意義務違反にあたり、解任理由に該当するとWPPグループは訴えています。さらに、法令違反を繰り返す社長は、プラップジャパンの取締役としてふさわしくないとも指摘しています。
プラップジャパン株主への呼びかけ
WPPグループは、プラップジャパンの企業価値を守るため、株主に対し、社長と専務の解任議案への賛同を強く求めています。この問題が、プラップジャパンの今後の経営に大きな影響を与えることは間違いありません。
今後の展開
臨時株主総会での議案採決の結果、そしてその後のプラップジャパンの経営体制の変化に注目が集まります。今回の出来事は、企業ガバナンスの重要性を改めて問いかけるものと言えるでしょう。
この件に関するWPPグループへの問い合わせ先は、林氏または内田氏(電話番号:03-5791-8882)です。
会社情報
- 会社名
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WPP
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿4-20-3恵比寿ガーデンプレイスタワー25F
- 電話番号
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03-5791-8881