JTプロ公式戦 一回戦第三局概要
2024年7月20日、石川県金沢市の産業展示館で「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」の一回戦第三局が開催されました。この対局では、丸山忠久九段が菅井竜也八段と対戦し、97手で丸山九段が見事な勝利を収めました。
対局の経過
振り駒によって、丸山九段が先手を取り、初手からの展開が始まりました。菅井八段は後手にて、早速8手目に△2二同飛を指して自身の布石を固めようとしましたが、丸山九段はそれに応じて▲5三角から馬をつくり、序盤から優位に立てました。
両者はいずれも穴熊に組し、菅井八段は2筋からの逆襲を試みますが、丸山九段の端攻めに対する警戒が不足し、形勢が傾いてしまいました。特に、先手の1筋の香が7一まで進出する様子は印象的で、丸山九段の攻めの手が鋭さを増していきました。
最終的には、丸山九段が見事な寄せを決め、久々の「JTプロ公式戦」出場を勝利で飾り、二回戦への進出を確定させました。
丸山九段のコメント
試合後、丸山九段は「菅井八段は振り飛車党の第一人者で、序中盤の強さが印象に残っていたが、久しぶりの公式戦のため、多少の緊張はあった。」と語りました。さらに「1筋の香を狙う攻めを選び、再度の勝利を目指して頑張ります。」と意気込みを述べました。
菅井八段の感想
対局を通じての菅井八段は「丸山九段の棋風は素晴らしいし、序中盤が強い。今回の対局は集中して挑みたかったが、結果に満足できなかった。」とコメントしました。特に、彼の持ち味である早指しが十分に発揮できなかったことを残念がっていました。
講評
対局を振り返ると、丸山九段の戦略が非常に効果的でした。菅井八段は過去にも同じ形をとることがあり、その流れに乗ることができませんでした。特に、44手目の▲1六歩のサプライズな一手は、後手にとって厳しい局面を促したと言えるでしょう。
この対局の結果、丸山九段が二回戦へ進出し、次なる戦いが期待されます。将棋ファンにとって彼の活躍は楽しみの一つとなりそうです。
まとめ
今回の「JTプロ公式戦」での丸山忠久九段の勝利は多くの将棋ファンにとって嬉しいニュースとなりました。彼のさらなる活躍が期待される中、菅井八段も次回の対局でのリベンジを目指して再起を期すでしょう。将棋界の明るい未来を感じる一局となりました。