アッペンのAI調査
2022-10-06 11:00:01
AI開発企業アッペンが発表したデータ管理に関する調査レポートの概要
アッペンが提供するAI関連データ調査レポートの詳細
アッペンは、AIと機械学習に関連する状況を把握するための調査を年に一度実施しています。今回で8回目を迎えるこの調査は、企業の意思決定者や技術者からの意見を集中的に分析し、AIライフサイクルにおけるデータ管理の現状や問題点を明らかにすることを目的としています。2022年の調査は、アメリカやヨーロッパの意思決定者から504件の有効回答を得て実施されました。
重要な調査結果
調査結果からは、AIの導入においてデータの正確性や責任あるAIの重要性について多くの意見が寄せられました。以下は、特に注目すべきポイントです。
データソーシングの難しさ
技術者の42%は、AIライフサイクルにおけるデータソーシングが極めて困難であると回答。データ収集の段階が最も注力を要するとの意見が数多く聞かれました。
データの正確性に関する認識
調査によれば、回答者の51%がAIの成功には高いデータの正確性が不可欠であると認識しているものの、実際に80%以上のデータ精度を達成しているのはわずか20%に過ぎません。このことは多くの企業がデータの質に関して深刻な課題を抱えていることを示しています。
人間の関与の重要性
なんと81%の回答者が、人間によるループ内機械学習のプロセスが「非常に重要」または「極めて重要」と考えています。この結果は、AIモデルが自律的に動作するだけでなく、性能を維持するためには人間の評価や再トレーニングが不可欠であることを示唆しています。
AI導入の現状
自身の組織がAI導入において他の企業よりも進んでいると考えているのは約半数(53%)で、44%は同じレベルにあると感じています。地域別に見ると、欧州の組織が55%と高い割合で先行していることが分かりました。
責任あるAIの合意
調査対象者の93%が、責任あるAIがすべてのプロジェクトの基盤となるべきだと考えています。この意見はAIの倫理や透明性を重視する動きとも繋がっています。
アッペンのビジョン
アッペンのCEO、マーク・ブライアン氏は、「多くの企業がデータの質に関する問題を抱えており、このままでは目標達成が困難になる」と語っています。一方、最高製品責任者のスジャータ・サギラジュ氏は、「高品質なデータの調達は、AIソリューションの成功に欠かせない要因です」と力強く述べています。
まとめ
アッペンの第8回調査結果は、AIの将来においてデータの正確性や人間の役割がますます重要になることを示しています。最新の調査結果を元に、各企業はデータ管理やAIライフサイクルの改善に取り組んでいく必要があります。AI技術の進化に向けて、データの質を如何に向上させるかが鍵となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
アッペンジャパン株式会社
- 住所
- 東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング 9F
- 電話番号
-