進化する営業スタイル
株式会社オロが展開するクラウドERP『ZAC』は、最近の営業活動において顕著な変化を遂げました。コロナ禍におけるリモートワークの普及とともに、従来の営業スタイルが見直される中、同社は架電の質を向上させるための様々な取り組みを実施し、その結果としてアポイント取得のための架電件数を大幅に削減しました。
架電件数62.5%減少
具体的には、1件のアポイント取得に必要な架電件数が2020年9月の40件から2021年1月には15件へと62.5%の減少を見せました。この成果は、リモートワークの影響で電話がつながりにくい状況下でも、コンテンツマーケティングやインサイドセールスのセルフコーチングシステムの導入によるものです。
ZACブランドマネージャーの布施輝斗氏は、「少しでも興味を持ってくださった方を呼び込む仕組みを作ることができた」と語り、重要性を強調しました。この数値の改善は、効率的な営業アプローチの成果であり、同社の新たな取り組みが実を結びつつあることを示しています。
デジタル活用による商談の質向上
また、お客様との商談がWebに移行したことで、デジタル技術を積極的に活用した商談が行われています。CS営業グループの須藤哲也氏は、「Web商談の質を高めるために、認識のズレや確認ミスを無くすことに重点を置いている」と説明しています。特に、資料の中に確認ポイントを明記し、リアルタイムで情報共有を行うことで商談の効率を上げ、その効果が少しずつ実を結んでいます。
具体的なテクニック
- - メインスピーカーによる説明と同時にチャットで質問を受け付け、質問が出やすい環境を整備。
- - 資料内容にお客様への確認ポイントを明記し、画面共有を通じて一緒に確認。
- - 商談の終わりに、確認した内容を記録し共有することで、決定事項を皆で確認し、スムーズな次のステップに繋げる。
リードからの受注率の向上
コロナ前と比較して受注率も向上しており、具体的にはコロナ前の6.8%から、コロナ後には7.6%に上昇しました。布施氏は、「Web商談の中で即プレゼンを行うことで、顧客との信頼関係を築けた」と述べ、スピード感と顧客ニーズに対する柔軟さが受注率の上昇に寄与したと分析しています。
社員教育の新しい形
さらに、Web商談の普及は社員教育の質を高める要因ともなりました。録画した商談の動画を社内で共有し、先輩社員のアプローチを学ぶことができる環境が整いつつあります。CS営業グループの酒井李穂氏は、「特定の先輩のテクニックを学ぶことができ、自分の営業スタイルの改善に繋がった」と話し、ナレッジの共有が社員の成長を促しているといいます。
結論
今後も株式会社オロは「Sales Enablement」を導入し、営業チームの効率化やスキル向上に注力することで、高い成長を続けていく方針です。デジタル化の波を受けて、企業の営業戦略は進化しており、オロの成功事例は今後の業界全体に大きな影響を及ぼすことが期待されます。