不動産価格高騰で郊外物件が利回りを牽引する時代

不動産市場の変化

昨今、不動産価格の高騰が問題視されています。その背景には新築・中古マンションの価格の上昇がありますが、都心部の不動産はその中でも特に顕著です。その一方で、郊外の物件は驚異的な利回りを示し、投資家にとって明るい兆しとなっています。

利回りの算出法

物件の利回りは、賃料や管理費を考慮して表面利回りとして算出されます。これは、賃料の12か月分を分譲価格で割り算出されます。一般的に、物件価格が高い場合、その利回りが低くなり、逆に価格が安い場合には高い利回りを示す傾向があります。

物件価格と賃料の相関

東京などの都心部では、新築マンションの価格が急激に上昇していますが、賃料はその変動に追随していないのが現状です。賃貸市場は比較的安定しているため、購入時の価格に対する賃料が、想定通りに上がらないケースが多く見受けられます。このため、利回りは下がる一方です。

居住地選びのトレンド

株式会社マーキュリーの最新調査によったとき、郊外エリアの物件が特に利回りが高いことが明らかになりました。愛知県に位置する「クリオ名東本郷」は、なんと8.71%という驚異的な利回りを実現しました。このように、郊外に目を向ける投資家が増えているのが見て取れます。同調査によれば、郊外のターミナル駅近くの物件ややや離れている物件が高利回りを示している傾向がありました。

都心と郊外の価格バランス

また、郊外物件は新築時の価格が都心部に比べて抑えられたものが多く、これが高い利回りを実現する要因と考えられます。数年前までは、都心部でも賃料プラスアルファの金額でマンションが購入できた時代がありましたが、現在ではそれも難しくなっています。特に、都心部の利回りが下落している今、郊外エリアの方が価格のバランスが取れていると評価んなる可能性があります。