剥離紙リサイクルの未来
2024-09-28 18:11:58

ニチバンと日本製紙が切り開く剥離紙リサイクルの新しい未来

ニチバンが日本製紙と連携し、難しいとされていた剥離紙のリサイクルを可能にした。通常、剥離紙は製品製造時の副産物であり、ポリエチレンラミネート紙が使用されることが多く、リサイクルが非常に困難だった。さらに、使用済みの剥離紙にはしばしば粘着剤も残留しており、これが再生原料に混入することが環境への悪影響をもたらしていたため、剥離紙はこれまで廃棄物として扱われていた。

この状況を打開するため、ニチバンは製造工程における剥離紙と粘着物の分別を徹底するシステムを構築した。特に、日本製紙と共同で新たに設計された収集・運搬スキームにより、剥離紙を段ボール原紙として再生させる技術を実現した。具体的なフローとしては、まず製造過程で発生した剥離紙を分別し、粘着物が混入しないよう管理を徹底。その後、日本製紙グループの日本紙通商が専用ルートで回収し、断裁・破砕・梱包を行う。

こうしてベール状にされた剥離紙は日本製紙の工場に運ばれ、段ボール原紙にリサイクルされる。再生された段ボール原紙の一部は、ニチバン製品の梱包にも再使用される。廃棄物を資源へ変えるこの取り組みは、資源循環型社会への大きな一歩であり、多くの企業が持続可能な社会を築くために見習うべきモデルケースとなる。

ニチバングループは、プラスチックの排出を抑え、リサイクル率を向上させることを環境方針に掲げ、2012年には廃棄物のゼロエミッション達成を果たした。現在、99%を超える廃棄物がリサイクルされており、さらなる環境負荷の低減を目指している。加えて、マテリアルリサイクルへの移行にも注力しており、持続可能な循環型社会の実現に向けた努力を強化している。

一方、日本製紙グループも「木とともに未来を拓く総合バイオマス企業」という姿勢のもと、製品リサイクルを推進している。「資源の循環利用の促進」を目標に掲げ、紙の持つ特別な価値を重視する姿勢は、消費者との関係構築にも大きく寄与している。志を同じくする企業と連携し、今後も新たなリサイクルの輪を広げ、より良い未来に向けた取り組みを継続していくことだろう。

このような取り組みが、持続可能な社会の実現に向けた大きな弾みとなり、特に環境意識が高まる現代において、多くの人々に支持されることを期待したい。ニチバンと日本製紙の共同作業は、リサイクルの新しい可能性を開くものとなりつつある。


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会社情報

会社名
ニチバン株式会社
住所
東京都文京区関口2-3-3
電話番号
03-5978-5601

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