全固体リチウム電池の最新知見を凝縮した新書が登場

全固体リチウム電池技術は、エネルギー貯蔵の新たな未来を切り開くものとして注目を集めています。このたび、産学官の専門家たちの知見が結集した書籍が、普及版として2025年6月5日に発売されることが発表されました。本書では、固体電解質、電極活物質、そして電池製造プロセスに関する詳細な情報を提供しており、業界の開発動向が幅広く紹介されています。

この普及版は、初版の発行から時間が経過し、よりお求めやすい価格で提供されるため、これまでリチウム電池の技術に関心があった方々にとっても、手に取りやすい内容となっています。価格は6,490円（税込）、298ページにわたるこの本は、電子商取引サイトや全国の書店で購入可能です。

監修者と著者陣

本書は、大阪府立大学の辰巳砂昌弘教授と林晃敏教授が監修を担当しており、さらに東京工業大学や産業技術総合研究所などから50名以上の専門家が著者として名を連ねています。彼らはリチウム電池技術の最前線で活躍している研究者たちであり、それぞれが異なる視点から貢献しています。

目次の概要

本書は二つの大部分に分かれています。

第I編：固体電解質

このセクションでは、さまざまなタイプの固体電解質材料に焦点を当てており、結晶性硫化物系や酸化物系、さらにはペロブスカイト型固体電解質など、具体的な材料の特性や応用について詳述しています。

第II編：デバイス技術

電極活物質及びプロセス技術に関する章が含まれており、硫化物系固体電解質を用いたデバイスの具体的な例や、製造技術に関する最新の研究成果も説明されています。特に、全固体リチウム硫黄電池やシリコン負極の利用に関する内容は、革新的な技術を取り入れた続報として注目されるでしょう。

電池技術の未来

全固体リチウム電池の技術は、今後の持続可能なエネルギー社会を構築する基盤となることが期待されています。電池の安全性や高出力、長寿命を実現するための材料開発やプロセス革新が続いており、これらに関する知見が集約された本書は、今後の研究や産業にとって不可欠な資料となるでしょう。

この書籍は、エンジニアや研究者だけでなく、リチウム電池技術に興味を持つ一般の読者にも幅広くおすすめできる内容となっています。興味を持った方は、ぜひ書店やオンラインでチェックしてみてください。

知識の充実を図り、自身の技術力を向上させるためにも、本書を活用して全固体電池の最新トレンドを追い続けましょう。