北國銀行と信用保証協会が進める事業者支援の新たな取り組み
株式会社北國銀行と石川県信用保証協会は、事業者支援を目的とした顧客情報のデータ連携を開始しました。この連携は、2021年から続く両者の協力をさらに進化させ、より迅速な金融支援への道筋を築く重要なステップです。
データ連携の背景
石川県信用保証協会は、通常、保証申込に関する情報を得るために銀行に問い合わせを行っていました。このプロセスでは、電話やメールを通じたやりとりが必要で、担当者の不在などで時間がかかることが問題視されていました。
2021年に入ってから、両者はコミュニケーション手段を従来の電話やメールから、マイクロソフトの「Microsoft Teams」にシフトしました。この変更により、保証申込から承諾までの時間が2、3日程度にまで短縮され、業務の効率性が向上しました。
顧客情報データ連携の概要
新たに開始された顧客情報データ連携では、石川県信用保証協会のシステムから北國銀行の顧客管理システム(CRM)へAPIを通じて情報が統合されます。これにより、信用保証協会はスタートから対象となる顧客の保証残高情報をリアルタイムで把握できるようになります。
そして、この情報は事業者支援に特化して利用されることが明記されており、顧客のプライバシーが尊重されています。
データ連携によるメリット
データ連携の具体的なメリットとして、以下の3点が挙げられます。
1.
迅速かつ的確な審査: 顧客情報が豊富になり、審査の質が向上するため、リードタイムが短縮され、資金の供給が迅速に行われます。これにより、事業者は必要な資金をより早く得られることが期待されます。
2.
事業者理解の深化: より多くの情報を基に事業者の状態を把握できるため、的確な金融支援及び経営支援が行いやすくなります。専門家の派遣などもスムーズに進行し、事業者にとっての価値が向上します。
3.
業績回復への早期支援: これまで以上に事業者の業績変化を予測し、迅速に介入できる可能性が高まります。これにより、業績が悪化する前に適切な支援が提供されることが期待されます。
今後の展望
北國銀行と石川県信用保証協会は、このデータ連携を通じて、より強力なパートナーシップを築き、石川県内の事業者に対するサポートを一層強化していく予定です。今回の取り組みは、地域経済の活性化に寄与し、より多くの企業が存続・成長できる環境を整えるものとして、注目が集まっています。
この新たなアプローチによって、石川県の事業者は今後ますます頼りにできる支援を受けることができ、地域経済の発展にも期待が寄せられます。