後席シートベルトの装着率100%を目指す日の丸交通
最近、後席シートベルトの装着が重要視されている中で、日の丸交通株式会社は大きな一歩を踏み出しました。同社は約900台のJPN TAXI全車両に「タクシー用後席シートベルトリマインダー」を2024年12月から順次導入し、2025年内に全台に装備完了を目指すと発表しました。これにより、乗客の安全性を大いに向上させることが期待されています。
背景と目的
現在、タクシー内での事故の一因として後席シートベルト未装着者による負傷が挙げられます。特に、高速道路においては、非装着者の致死率が着用時の約25.9倍、一般道路でも約3.3倍という驚くべきデータがあります。これは非常に厳しい現状で、シートベルトの装着率向上が急務とされています。
現行の方法では、乗務員による声かけのみで乗客にシートベルトを着用させることは難しく、そのため、この新しいシステムの導入が決定されたのです。このリマインダーが設置されることで、乗客に対し自動的に注意を促すことが可能になります。
新システムの特長
「タクシー用後席シートベルトリマインダー」は、マジカル・テクニカ株式会社と株式会社コラントによって共同開発され、国の安全基準に準じたものです。このシステムの特徴は以下の通りです:
- - 警報機能:視覚と聴覚を利用してシートベルト未装着を警告し、利用を促します。ランプが点灯し、警告音が鳴ります。
- - 高性能センサー:座席に設置された人体感知センサーが、空席の時には警告を作動させない仕組みです。
- - 走行中の安全対策:車両の速度が一定以上の時に未装着の場合は警告音が鳴り、さらに衝突のリスクを軽減することが目的です。
この新システムは、乗客が安全に移動できる環境を確保し、万が一の事故に備えたものであり、業界全体のシートベルト装着率向上への一助となるでしょう。
日の丸交通の取り組み
日の丸交通は、過去数年にわたり全車両への防犯板やドライブレコーダーの設置など、安全性向上に努めてきました。今回のシステム導入により、さらなる安全対策が実現し、乗客により安心な移動を提供することが可能になります。今後も、同社はテクノロジーを活用し、安全で快適な移動空間の実現に向けて注力していく見通しです。
会社概要
日の丸交通株式会社は、タクシーとハイヤー業務を展開する企業で、74年の歴史を持ち、公共交通機関としての責任を果たしています。「腕よりも心で運転」をモットーに、安全とサービスの向上を目指し、継続的なイノベーションに挑戦しています。近年、増加しているインバウンド客に対応するため、「テクノロジー」「ダイバーシティ」「ヘルスケア」というテーマに基づき、業界の発展に寄与しています。
今後も日の丸交通は、業界全体の安全向上への貢献を続けていきます。