読み書きに悩む子供たちを支える新たなガイドブックの登場

近年、特に注目を浴びている「ディスレクシア」という言葉。日本語を母国語とする多くの子供たちが、教科書や黒板の内容をうまく読み取れなかったり、漢字を覚えるのが困難な思いを抱えています。こうした悩みの背後には、脳の情報処理の特性が影響していることがあります。このような課題を解決するために、新たに発表されたのが【多様な学びに応えたい‐『できる』につながるヒントBOOK】です。

読み書きの「困った！」を解消するヒント

このハンドブックは、「できる」という自信を子供たちに与えることを目指しています。具体的には、以下の内容が詰まっています。

- 漢字や学習内容を「分かる」ようにするための方法
- 「読む」「書く」「まとめる」を支援するアイデアやツールの紹介
- ICTを利用することで学びを楽しく、効果的にする方法
- 相談できる場所や情報提供サイト、先輩たちの体験談

支援者の声を集約

この本は、書くことや読むことに苦労している子供だけでなく、その子供たちを支える親や教師、支援者が役立てることを目的としています。「わかりたい」「学びたい」と思っているのに、進路が見えなくなることを防ぐために、より具体的な手法を示しています。たとえ学習ペースが遅くても、子供が理解し自分の考えを組み立て、他者に伝えられる力を育むことが重要です。

認定NPO法人エッジとの連携

このヒントBOOKは、認定NPO法人エッジの協力のもとに作成されました。エッジは、ディスレクシアについての正しい認識と情報提供を行っている団体であり、平等な教育の実現に向けた活動を行っています。特に、集団アセスメントという簡易スクリーニング検査を通じて、子供たちの読み書きの困難さを評価し、その結果に基づいて適切な対応を提案する活動をしています。

誰でもアクセス可能なリソース

このガイドブックは、2023年11月から認定NPO法人エッジの公式サイトから無料でダウンロード可能です。多くの人々に広く利用され、子供たちの「できた！」という笑顔が増えればと願っています。

データによると、ディスレクシアは日本においておよそ8%の子供たちに見られる特性です。実際、クラスに2-3人はこの特性を持っている子供がいることを理解し、周囲の大人たちがどのように支援できるのかが非常に重要です。