山梨・丹波山村で新たな没入体験イベント「狼ノ村」開催決定

山梨・丹波山村で新感覚の没入型観光体験イベント盛況

山梨県の小さな村、丹波山村が注目を集めています。2025年3月22日から、村全体を舞台にした新しい観光イベント『狼ノ村（おおかみのむら）ー遠吠えは消え、想いが残るー』の実施が発表されました。企画・運営は、革新的なエンターテインメントを提供している株式会社イマーシブ・ラボで、地域の魅力を最大限に引き出すことを目標にしています。

村の魅力を体感する没入型体験

『狼ノ村』は、参加者が物語の登場人物となり、リアルな体験を通じて村の自然や文化、歴史を学ぶことができるイベントです。この『マーダーミステリー』の形式を取り入れた体験は、参加者が特定のキャラクターを演じながら、謎を解いていくというユニークなスタイルが特徴です。記者によると、予約が開始されてから15分で100人以上の参加希望者が集まり、すでに高い関心を寄せられています。

丹波山村は、関東圏で最も小規模な村として知られており、自然豊かな環境に恵まれています。村の中心を流れる丹波川や、多摩川の源流が形成する美しい風景が観光客を魅了しています。また、江戸時代からの歴史を持ち、地域の伝統行事も大切にされています。

しかし、丹波山村には日帰り訪問が多く、地域経済への影響が限定的という課題も存在しました。この状況を変えるべく、宿泊型のイマーシブ体験を通じて、「滞在する観光」の促進を狙ったのがこのイベントです。

イマーシブ観光の新たな可能性

イマーシブ観光とは、参加者が物語の中に実際に入り込み、体験を通じてリアルに感じることができる新しいスタイルの観光です。中国の「マーダーミステリー」やニューヨークで流行している「イマーシブシアター」といった体験型エンターテインメントが注目を集めています。日本国内でも、2024年に東京・お台場にオープンした「イマーシブ・フォート東京」が人気を博しています。

今回の『狼ノ村』がもたらすのは、単なる観光地訪問ではなく、参加者が自らの選択や行動を通じて物語を進め、一体感を感じるという新たな体験です。これにより、丹波山村の自然や文化を再発見しながら、村に滞在したくなる理由を提供します。

未来へ向けての期待

村長の木下喜人氏は、この取り組みが多くの人々に丹波山村の魅力を知ってもらう良い機会になると期待しています。また、地域創造課の矢嶋澄香氏も、初めて村を訪れる人々が美しい自然や文化を感じ、繋がりを深めることで新しいファンが増えることを願っています。

この試みが実現することで、丹波山村が持つ可能性は大きく広がることでしょう。持続可能な観光モデルの確立や地域の経済活性化に向け、今後の展開に期待が寄せられています。新しい観光資源として、丹波山村がどのように変貌するのか、熟成された取り組みに今後も注目が必要です。

公式サイトやSNSでの情報発信もあわせて行われており、興味を持った方はぜひチェックを。丹波山村の『狼ノ村』で新たな体験が待っています！