知覚入力型インソールが新たな高齢者リハビリに革命を
今年、第19回ひろしまグッドデザイン賞を受賞した「知覚入力型インソール(PSI)」が、広島県立大学発のベンチャー企業、合同会社ASIによって開発されました。代表の長谷川正哉教授は、足裏の感覚刺激を通じて動作学習を促す、本製品の独自性に対する関心が高まっています。今回は、この画期的なインソールとその背景、今後の展望についてご紹介いたします。
知覚入力型インソールの特長
このインソールの特徴は、ただの足底刺激に留まらず、利用者自身が自らの動作に気づき、修正することを促す点にあります。これまでのリハビリが受動的であったのに対し、PSIは能動的な動作学習を可能にします。こうしたアプローチが評価され、賞を受賞した背景には、「感覚機能」の重要性が再認識されつつあることがあります。
長谷川教授は理学療法士として20年以上の経験を持っており、その過程で「受け身のリハビリ」や「感覚機能を用いた介入の不足」といった問題を実感してきました。この経験をもとに、2009年にPSIの研究をスタートし、15年以上にわたる研究と実績を経て、ついに社会実装がなされました。
地域との連携が生んだ成果
合同会社ASIは、広島県立大学と地域支援組織の協力を得ながら活動し、多くの成果を上げています。特に、地域の高齢者が安全に暮らせるような取り組みを20年以上行っており、PSIはその一部に組み込まれています。こうした地域との強い結びつきが今回の受賞にもつながりました。
今後のプロジェクト展開
ASLは今回の受賞を機に、さらなる実施プログラムの拡充を計画しています。企業への健康経営プログラムへの導入、自治体や教育機関との連携による転倒予防事業、研究機関との共同研究といった形で、感覚教育に基づいた取り組みを進めていきます。この新しいリハビリの可能性を広げるため、企業や自治体、研究機関からの協力を求めています。
展示・販売会の開催
さらに、知覚入力型インソールは、11月1日から3日までの間、広島駅ビルのミナモア・エキエにて展示販売会を開催します。この機会を通じて受賞商品を実際に体験し、購入することも可能です。詳細は以下の通りです。
- - 日時: 11月1日(土)~3日(月・祝)、10時~18時
- - 場所: 広島駅ビル ミナモア・エキエ
- 【展示会】ミナモア3階西 BOOK GALLERY KOBUNKAN
- 【販売会】ミナモア2階西 イベントスペース、ミナモア3階西 miobyDoTS、ミナモア4階渡り通路、エキエ2階 イベントスペース
新たなリハビリの可能性を秘めた知覚入力型インソールとその未来が、地域と共に発展していくことを期待しています。