小西安、Sansanによる営業の新たな道を切り開く
創業から200年を迎える化学品専門商社「小西安株式会社」は、2022年に営業のデジタルトランスフォーメーション(DX)サービス「Sansan」を導入しました。この取り組みは、営業活動における属人化の解消を目的としており、名刺情報のデジタル化を通じて全社的な情報共有を実現しました。
営業スタイルの課題
小西安は、これまで外回り中心の営業文化が根付いており、各営業担当者が長年にわたり築いてきた人脈や知識が個人の中に蓄積されていました。このため、部署を超えた情報の共有や引き継ぎが困難で、過去の取引情報の確認や新規アプローチ先の選定に多くの時間を要していました。これにより、営業の対応が後手に回ることも少なくありませんでした。
Sansan導入の背景と目的
小西安は、以上の課題を解消し、営業担当者の人脈を「会社の資産」として活用する体制への転換を目的として、Sansanを導入しました。具体的には、営業担当者が保有していた約12万件の名刺情報をデジタル化し、一元管理できる仕組みを構備えました。これによって、社内での情報の透明性が向上し、業務効率が大幅に改善されました。
導入後の成果
1. 名刺情報のデジタル化
Sansanの導入により、小西安では約12万件の名刺情報をデジタル化し、全社で活用できるようになりました。過去の顧客との関係性や人脈情報が明確になり、これまでの属人的な営業スタイルからの脱却を果たしました。
2. 業務時間の削減
同社は、Sansanを通じて得られる名刺情報や同社内部での接点を活用し、営業先の検討や過去の取引実績を瞬時に確認できるようになりました。これにより、月間で約500時間の業務削減を達成し、営業担当者はより付加価値の高い業務に集中できる環境が整いました。
3. 展示会を利用した新規商談の創出
小西安は、従来は限られた展示会への出展機会をSansanの「One to Oneメール」機能を使用して効果的に利用します。過去に接点のあった顧客に対して個別の展示会招待メールを送信し、開封率は90%以上を記録しました。この結果、来場者の数が増え、新規商談の創出にも成功しました。
今後の展望
小西安の石井啓誠課長は、Sansanの導入により「名刺情報は会社の資産」という意識が育ったと語ります。今後は蓄積されたデータをAIで解析し、営業先リストの作成に役立てることや、アナログ管理の契約書についてもSansanが提供する契約データベース「Contract One」を利用し、業務を効率化する計画です。
小西安株式会社の概要
小西安株式会社は東京都に所在し、無機化学品や有機化学品を扱う専門商社です。1828年の創業以来、顧客との信頼関係を築き、営業スタイルの改善に常に取り組んでいます。今後も現代の働き方に即したDXを推進し、競争力を高めていく方針です。
このように、Sansanを通じて持続可能な営業体制への移行を図る小西安の取り組みは、さらなるビジネスの成長を支えています。