新しい獣害対策
2025-12-26 20:19:24

兵庫県が進める放置柿活用の新しい獣害対策

兵庫県が進める放置柿活用の新しい獣害対策



兵庫県丹波篠山市にあるecoファームタネが、野生動物、特にクマとの共生を目指した新しい獣害対策モデルを展開しています。この取り組みは、放置柿を利用したエシカルスイーツの開発と、持続可能な農法「菌ちゃん農法」を導入することで実現されました。

クラウドファンディングでの成功



ecoファームタネは、クラウドファンディングを通じて資金を募り、2週間弱で100万円以上の支援を集めることに成功しました。この結果は、地域の人々がこの新しいモデルに対して非常に関心を持っている証左です。支援を通じて、動物との共生を目指す挑戦が広がっています。

野生動物との軋轢の理由



兵庫県内では野生動物による農作物への被害が増加しており、特にクマの出没が問題視されています。間絵莉子代表は、「野生動物との軋轢は、人間のライフスタイルの変化によって緩衝地帯が失われたことにも起因している」と語ります。放置された果樹が、動物を人里に引き寄せる要因でもあると指摘。特に丹波篠山市では、高齢化によって手入れが行き届かない柿の木が多く、これが動物との衝突を招いています。彼女は「駆除だけでは根本的な解決にはならない」と強調します。

放置柿を活用したエシカルスイーツ



ecoファームタネが開発したスイーツラインナップには、放置柿を使用したブッシュドノエルやチョコレートタルトなどが含まれており、全てがヴィーガンでアレルゲンフリーの特性を持ちます。特に、健康志向やアレルギーを持つ人々にも安心して楽しんでもらえる内容となっています。添加物や精製糖は使用せず、地元の放置柿を100%使用して、環境にも配慮した製品を提供しています。

持続可能な農業の実践



また、ecoファームタネは「菌ちゃん農法」という手法を採用しており、この方法では化学肥料や農薬を使わずに、山の中で得られる自然素材を活用します。この方法によって、動物たちとの緩衝地帯が自然に形成され、獣害を防ぐ効果が期待されています。「私たちは野生動物を排除するのではなく、共生できる環境を構築することを目指しています」と間代表は語ります。これにより、地域の利用者にも害獣対策として定評があります。

今後の展望



ecoファームタネは、放置果実の利用拡大や菌ちゃん農法の普及活動を進め、地域の問題解決とエシカルな食文化を創出することを目指しています。また、フィールドワークや環境教育プログラムも展開し、野生動物との共生に関する理解を深める活動を行っていきます。

「獣害問題は地方だけの課題ではなく、消費者がその解決に関わることが非常に重要です」と彼女は強調します。これからも、都市部と農村が連携した取り組みが地域の課題解決に貢献できる形で進められることが期待されます。

会社情報

会社名
ecoファームタネ
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