新刊書籍『環境性能認証に対応できる「不動産・建築ESG」実践入門』とは
2024年11月29日に発売される新刊書籍『環境性能認証に対応できる「不動産・建築ESG」実践入門』は、環境・省エネルギー計算センターの代表取締役である尾熨斗啓介氏の初著書です。この本は、環境不動産市場の実態、環境性能認証のメリットや選び方を専門家の視点から詳しく解説しています。
環境性能認証が求められる背景
近年、ESG(環境・社会・ガバナンス)への関心が高まっており、不動産分野でもその流れが加速しています。政府は2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて法整備を進め、特に2025年4月には改正建築物省エネ法が施行される予定です。この改正により、新築建物は国が定めた省エネ基準への適合が義務化されます。2030年までには新築建物はZEH・ZEB水準を確保することが求められ、2050年にはストック全体で同水準達成が目指されています。
このような背景から、環境性能認証の取得が必須事項となりつつあります。具体的には、BELS、ZEB、ZEH、CASBEE、DBJ Green Buildingといった認証が挙げられ、これらの認証を得ることで建物の環境性能を具体的に示すことができます。
本書の内容
本書では、尾熨斗氏が自らの経験を基に、法改正の概要や環境不動産市場の動向、グリーンビル化のメリットなどを丁寧に解説しています。また、別章では環境性能認証の特長と取得フロー、外注費用に関する情報も網羅しています。特に既存建物の環境性能認証についても言及し、難易度が高いとされる認証取得のための基礎知識を提供しています。
書籍の構成
- - プロローグ: 新築建築物の着工問題と求められる環境性能認証
- - 第1章: 「環境性能認証」が求められる理由
- - 第2章: 環境性能認証導入に関する実務
- - 第3章: 既存建物の適切な環境性能認証の選択
- - 第4章: J-REITと不動産ESG投資の関係性
- - あとがき: 環境不動産認証業界の未来
重要なポイント
本書では、2025年4月から省エネ計算が必要となる建物が現状の10倍以上に拡大する予測を示し、この場合に「着工難民」が発生する危険性についても言及しています。また、各環境性能認証の特徴を一目で確認できる図表を掲載し、理解を促進しています。さらに、高性能機器の導入が省エネ計算に反映されない場合の注意点や、認証取得に伴う費用(手数料や申請代行費用)の目安も示しています。
尾熨斗啓介氏のプロフィール
尾熨斗氏は、日本大学理工学部建築学科を卒業後、大手証券会社に入社し、不動産ファンドやREITの業務に従事してきました。2012年に株式会社HorizonXXを設立し、2019年からは環境性能認証取得の支援を行う環境・省エネルギー計算センターを運営しています。彼は日本の不動産・建築ESGの第一人者として、年間700件以上の省エネ計算を手掛けてきました。
書籍概要
- - タイトル: 環境性能認証に対応できる「不動産・建築ESG」実践入門
- - 著者: 尾熨斗啓介
- - 発行: 株式会社日本実業出版社
- - 発売日: 2024年11月29日
- - ページ数: 232ページ
- - 定価: 2,970円(税込)
この書籍は、不動産業界の専門家はもちろん、環境性能認証に関心がある全てのビジネスパーソンにとって必読の一冊となることでしょう。