エナジードが生徒の成長を支援する「LOUNGE」を正式リリース
株式会社エナジードは、2023年からの先行提供を経て、中高生や社会人向けに自己効力感を育成する新しいキャリアマネジメントシステム「LOUNGE」を正式に発表しました。このシステムは、生徒の主体性を育むために設計されており、教育現場の課題に応えることを目的としています。
生徒の「見えにくい育ち」に注目
教育現場では、多くの教師が「自分の意見を言える生徒が減少している」「生徒の考えがわからない」と感じています。これにより、生徒の自己理解や他者とのつながりに関する問題が浮き彫りとなっています。例えば、日本の高校生の中で「自分は価値のある人間だと思う」と答えた割合はわずか45.8%と、アメリカや中国と比べて大きな差があります。さらに、こども家庭庁の調査によれば、「今の自分が好き」と答えた日本の若者は17.5%であり、国際的にも最下位に位置していることが明らかになっています。
OECDのPISA2022調査では、「自分の考えをはっきりと言える」と答えた日本の生徒は37.1%で、OECD平均の69.2%と比べて著しく低い結果が示されています。これにより、学力が高いにもかかわらず、自己表現や内面的な成長が支援されていない現状が浮き彫りとなっています。
教師の働く環境の課題も
また、教師自身の働く環境も厳しさを増しています。文部科学省の調査によれば、教師のストレスが増し、病休者数が過去最多となったことがわかりました。このような状況の中で、教師が自信を持てないまま授業を行うのは困難です。エナジードは、こうしたニーズに応える形で「LOUNGE」を開発しました。
「やったら、いけた」から「やりたい」を育む
「LOUNGE」の公式リリースにより、生徒だけでなく教師も「やったらいけた」という小さな成功体験を感じることができるようになります。本システムは、教師の指導力を高め、生徒に対してより主体的な感覚を育む手助けを行います。具体的には、AIが生徒の成長に必要な観点を示し、それに基づいて教師が適切な支援を行うことが可能になります。
システムの主な特徴
1.
生徒の成長を捉えやすい:AIを活用して、生徒一人ひとりの成長を観察できるため、教師は個別最適な関わりが実現可能です。
2.
授業準備の負担を軽減:授業力の向上に向け、学力や理解度を分析。教師が生徒に合った指導を行いやすくなります。
3.
データによる進路指導の質向上:生徒は自らの取り組みや思考の記録を蓄積し、変化を客観的に見られるようになります。
これにより、LOUNGEは探究やキャリア教育だけでなく、全ての教育活動を通じて生徒の自己効力感を育む手助けを行い、教育全体の質を向上させることを目指します。
教育現場の支えになるように
エナジードの代表、氏家光謙氏は「LOUNGE」について、教師と生徒のより良い関係を築くための道具であると強調します。これにより、教師も自己効力を持ち続けやすくなり、子どもたちの成長を実感しやすくなると言います。「やったらいけた」が「やったらいける」に変わり、「やりたい」「なりたい」を生む環境を整えることで、未来の社会を作る生徒たちを支えていきたいと考えています。
このシステムは、今後も教育現場のニーズに応じて改善され、進化していくことが期待されます。教育における自己効力感の重要性がますます高まる中、エナジードの取り組みは、明るい未来を導く鍵となるでしょう。