台北でソーシャル・デザイン展
2015-09-18 16:56:10

台北で開催中の「社計思維」展が示す日本のソーシャル・デザインの未来

台北での日本のソーシャル・デザイン展「社計思維」



「社計思維(社会を救うデザイン)」展が、台北市で開催されています。この展示会は、ソーシャル・デザインというテーマを掲げ、横浜市が取り組む優れたプロジェクトの数々を海外に紹介する初の試みです。台湾では初めて行われる大規模な展示であり、デザイン関係者や教育機関からの関心が高まっています。

この展覧会は、ワールド・デザイン・キャピタル2016台北のプレイベントとして位置付けられ、日経デザイン誌が全面協力しています。会場は1930年代に建設された専売局の倉庫跡地で、独特の雰囲気を醸し出しています。ソーシャル・デザインの重要性を伝えるために、「デザイン・シンキング」の考え方を用い、社会問題の本質やその解決策を探ることを目指しています。

「社計思維」という名称は、社会を救うデザインを意味しており、今後のデザインの在り方を考察する契機となる予定です。展示は「社会的弱者を救う」、「災害から救う」、「地球を救う」という3つのテーマに沿って構成され、全23社および団体の取り組みが披露されています。

オープニングイベントでは、横浜市文化観光局の守屋朋廣氏が参加し、クリエイティブな手法を用いて社会問題を解決する取り組みについて講演を行いました。また、横浜市がサポートする「SLOW LABEL」のディレクターである栗栖良依氏がワークショップ「SLOW FACTORY」の初の海外版を実施し、参加者の間で熱い議論が交わされました。

その後も、筋電義手のデザイン開発で注目されるexiii社のCEO近藤玄大氏とCCO小西哲哉氏によるセミナーや、台湾の工業研究院から巫震華氏を招いたセミナーが予定されています。これに続き、講演後には受講者との義手握手会も行われ、参加者にとって貴重な体験となりました。

最終週には、デザイナーの織咲誠氏が段ボールを再生させるワークショップ「感動や思いを贈る箱をつくろう!」を開催し、参加者が自らの手でクリエイティブな作品を生み出す機会が設けられています。

台湾政府が注力しているソーシャル・デザインを通じて、デザインがどのように社会に貢献できるかを考える重要なイベントであり、今後の展開が期待されます。

開催概要


  • - タイトル:社計思維ー解決社会問題的設計(社会を救うデザイン)
  • - 会場:台北市中山区民生東路一段21号 URS21
  • - 会期:2015年9月3日(木)〜9月23日(水)10:00〜18:00
  • - 主催:台北市政府文化局
  • - 実施:台湾デザインセンター
  • - 企画:日経デザイン
  • - 協力:横浜市文化観光局

この展覧会は、デザインが社会に与える影響を再認識する機会として、多くの人々に刺激を与えることを目指しています。

会社情報

会社名
財団法人台湾デザイン研究院 日本窓口
住所
台湾110台北市信義区光復南路133号台湾デザイン研究院
電話番号
02-2745-8199

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