ハイケム株式会社は、中国を中心に11の拠点を持ち、日本国内にも3つの拠点を構えるグローバル企業として、化学業界における架け橋を目指してきました。化学品の商社業務や受委託製造ビジネス、さらにC1ケミカルの技術ライセンスと触媒の製造に特化した専門家集団であり、その成長は強固な中国国内ネットワークと高い専門性に支えられています。そして最近、ハイケムは経営管理の効率化を図るために、予算管理システムとして「BOARD Cloud」の導入を決定しました。
導入の背景
ハイケムでは、これまで伝統的なエクセルを用いて予算管理に取り組んできましたが、その運用方法にはさまざまな制約がありました。スピード、正確性、リスク管理の面での限界に直面し、これを打破する手段として「BOARD Cloud」を選択しました。このシステムによって、受注見通しの確認を頻繁に行い、しきい値に基づく正確な予実ギャップの発見を可能にし、さらに通貨と為替リスクの予測機能を実装することで、経営の意思決定を迅速かつ明確にします。
「BOARD Cloud」は、業務の現場から経営層まで、意思決定の精度とスピードを向上させることを目的としています。次の段階として、BOARDが提供するビジネスインテリジェンス(BI)機能を活用し、データ活用環境を整備する計画です。また、HR Planningなどのバックオフィスシステムの構築にも取り組む予定です。
導入プロジェクトの進行状況
このシステムの導入プロジェクトには、ビジネスコンサルティング会社の株式会社クニエと、BIおよびビッグデータ分野の豊富なノウハウを持つ株式会社NTTデータ ニューソンが関与しています。プロジェクトは2018年8月にスタートし、年内には運用を開始する見込みです。
「BOARD」の特長
「BOARD」は、経営管理、予算編成、BI、アナリティクスといった機能を一元的に提供するプラットフォームです。これにより、従来のエクセルやマニュアル作業に依存する非効率な業務から解放され、ノンプログラミングで構築・改善が可能です。また、ダッシュボード機能や予測分析、連結会計、さらにはさまざまなデータ活用システムとの連携にも対応しており、幅広い業務に活用できる柔軟性を持っています。このシステムにより、サプライチェーン管理、プロジェクト管理、リソースマネジメントといったさまざまな業務について拡張が容易となります。
金融リスクへの対応
「BOARD Cloud」は、企業が抱える金融リスクにも対応した設計になっています。為替シミュレーション機能や管理連結予実の提供など、これまでエクセルでは実現しきれなかった部分を補完します。また、企業特有のシナリオ別予実分析やバージョン管理機能も搭載されており、戦略的な経営判断を支援します。
「BOARD」を利用することで、ハイケムは今後の成長を加速させ、さらには経営管理のデジタルトランスフォーメーションを実現していくことでしょう。その先進的なアプローチは、他の企業にも多くの示唆を与えるものと期待されています。詳細については、
BOARDの公式サイトをご覧ください。