JAXA認定ベンチャー・天地人、ASEAN市場への進出を目指す
株式会社天地人は、東京都中央区に本社を構える宇宙ベンチャーで、最近、JAXA(宇宙航空研究開発機構)認定の「日本のスタートアップによるASEAN企業との協業を通じた海外展開促進事業」に採択されました。これは、環境問題に取り組むスタートアップがASEAN地域の企業と協力し、持続的な展開を図ることを目的とした支援プログラムです。
ASEAN地域の現状と課題
ASEAN諸国は近年、経済成長を遂げていますが、それに伴って社会問題が顕在化しています。特に、環境問題やインフラの老朽化は急務です。これらの課題解決には、日本のスタートアップが持つ先進的な技術やアイデアが重要です。しかし、日本の企業が現地企業との協業を進める際には、ネットワーク構築や商談の進め方などの課題が存在します。そこで、この支援事業が設けられ、具体的な協業成果を目指しています。
天地人のアプローチと目的
天地人は、「宇宙ビッグデータを使用し、人類の文明活動を最適化する」という使命を掲げています。地下水道の漏水問題に対処するため、特にマレーシアをターゲットにした「天地人コンパス 宇宙水道局」というプロジェクトを展開しています。このプロダクトは、漏水データの可視化に優れ、自治体や水道事業者が効率的に漏水調査を行えるよう支援します。
2023年4月に日本でサービスを開始し、すでに20以上の地方自治体と契約を結んでいる実績もあります。マレーシアは、水道の有収率が日本より約30%低く、さらなる技術と資金が求められています。これは、持続可能な水管理にとって大きな課題であり、天地人の技術がその解決に寄与することが期待されています。
今後の展開とサポート体制
今後、株式会社リバネスのサポートを受けて、ASEAN地域における事業展開が進められます。現地の課題に対する情報提供をはじめ、各種機関とのネットワーキングを通じて、天地人のソリューションが広がっていくことでしょう。
特に、政府機関や大手企業との連携が鍵となり、持続可能なビジネスモデルを構築していく必要があります。協業成果として期待されるのは、共同事業の設立や資本提携など、多岐にわたる活動です。
まとめ
株式会社天地人は、宇宙の視点から地球規模の問題解決に取り組むスタートアップです。ASEAN企業との協業を通じ、持続可能な社会に向けた革新的なサービスを提供し、これからの成長が期待されます。この支援事業を通じて、さらなるインパクトを生むことができるのか、注目が集まっています。