投資歴10年以上者の詐欺被害率が減少
最近、オンライン株式スクール「株の学校ドットコム」を運営する株式会社トレジャープロモートが実施した全国7000人を対象にした投資詐欺被害に関する実態調査が注目を集めています。この調査の結果によると、投資歴が10年以上の人々は、投資詐欺の被害に遭う確率が約4割も減少していることが明らかになりました。
調査概要
この調査は、2024年9月28日から10月1日にかけてインターネットを通じて実施され、全国の20歳以上の男女7000人が対象となりました。調査の結果、何らかの投資詐欺に遭遇した人の割合は全体で15.7%に上り、その中でも特に被害が多かったのは20代という結果が出ています。
経験年数との関係
調査によって、投資経験年数が10年未満の人は、投資詐欺の遭遇率が10%から13%に達する一方で、10年以上の投資歴を持つ人々は6%から7%に留まることが確認されました。この差は、経験を積むことで投資詐欺に対する防御力が高まることを示しているのかもしれません。これにより、投資活動を行う際の知識や情報がいかに重要であるかを再認識させられます。
不動産投資と詐欺被害
さらに、調査は投資対象の種類にも注目しました。不動産投資を行っている人々は、他の投資手法と比較して約3倍も高い割合で投資詐欺に遭遇していることが判明しました。具体的には、不動産投資をしている人の約6割が何らかの詐欺に遭い、実際の被害率も非常に高いというデータが出ています。
投資詐欺への遭遇を防ぐために
調査への回答者たちに、「詐欺に遭わなかった理由」を尋ねると、多くの人が経験や知識、過去の事例への理解から詐欺の危険を察知し、早期に対処していたことが分かりました。以下は、投資経験者がその理由を具体的にあげています。
- - 相手の態度に違和感を感じた(71歳・男性、20年未満/有価証券)
- - 手口を知っていたから(52歳・男性、5年未満/有価証券・不動産)
- - 話の内容に不自然さを感じた(56歳・男性、30年以上/有価証券)
- - 簡単に稼げる話には懐疑的だった(29歳・女性、5年未満/有価証券)
これらの意見からも、投資詐欺を未然に防ぐためには、まず疑う心が大切であることが分かります。そして、少しでもおかしいと感じた場合には、早めに第三者に相談する姿勢が重要です。
被害防止のためのアドバイス
具体的なアドバイスとしては、「確実に儲かる話はない」と改めて自覚すること、投資を始める前に十分な勉強をすること、法的に認可された会社の調査を行うことなどが挙げられます。また、日頃からお金に関する勧誘には慎重になるべきで、少しでも違和感を感じたら信頼できる人に相談することが推奨されています。
まとめ
近年、投資に対するポジティブな理解を広げるために多くの教育機関が力を入れていますが、依然として多くの人々が投資に対してネガティブなイメージを持っているのが現実です。これを打破するためにも、株の学校ドットコムでは今後も投資教育や情報発信を続けていく方針です。投資家としての知識をしっかりと身につけ、詐欺被害を未然に防ぐために多くの人が学び、情報をシェアすることが求められます。