NPO法人とちぎアニマルセラピー協会が全国5番目に認定
栃木県鹿沼市に拠点を置くNPO法人とちぎアニマルセラピー協会は、公益社団法人アニマル・ドネーション(以下、アニドネ)が実施する認定制度において、動物介在(Animal Assisted Intervention)分野の「介在団体」として全国5番目に認定登録されました。これにより、協会はアニドネが提供する寄付プラットフォームに掲載されることとなり、大型セラピー犬の医療やトリミングに必要な費用を中心に寄付を受け付けることが可能になります。
この認定は、NPO法人が動物介在活動を通じて地域社会に貢献する重要な一歩です。これからはアニドネの信頼性高い寄付先としての位置づけが強化され、より多くの基金を集めることが期待されます。
アニドネとは?
アニドネは動物福祉に焦点を当てた公益法人であり、国内唯一の審査型動物支援寄付プラットフォームを運営しています。その主な目的は、動物福祉分野の寄付市場の透明性を高めることにあります。
この制度では、財務状況や組織のガバナンス、動物福祉基準の遵守、活動実績に基づく多面的な第三者評価を行い、基準を満たした団体だけが「認定団体」として掲載される仕組みです。寄付者にとって信頼できる寄付先として紹介されることで、動物福祉活動全般の充実が図られるのです。
アニマルセラピーの重要性
アニマルセラピーは、医療や福祉、教育の分野において、情緒の安定や疼痛の緩和、意欲の向上、コミュニケーションの促進など、多岐にわたる効果が国際的に認められています。しかし、動物の医療費や飼育管理、移動費、専門ハンドラーの育成など、公的なサポートが難しい運営コストが多く存在しています。
そこで、アニドネの審査型寄付制度を通じて民間資源を循環させることで、これらの課題を解決し、公的サービスの補完が可能となるのです。持続可能なアニマルセラピー活動が根付くことが求められています。
活動実績と評価
当協会は2016年に設立以来、動物介在活動(AAA)や動物介在教育(AAE)を行い、栃木県を中心に年間1,000名以上にアニマルセラピーを提供してきました。特に以下のような取り組みが高く評価されています。
- - 医療的ケア児・重症児支援:医療・福祉機関と連携し、専門的なリスク管理の元でセラピーを実施。
- - 読書犬体験:公立図書館での読書支援を通じ、子供たちの自信と集中力を高める活動。
- - 不登校・若者支援(Cafe Maera):セラピードッグが常駐する地域交流拠点としての役割を果たしています。
- - 高齢者・障がい者施設や教育機関への訪問:年間を通じて1,000名以上にアニマルセラピーを実施。
- - 矯正施設での更生プログラム:受刑者の情緒安定や社会復帰意欲を育む活動も行っています。
これらの活動は、透明性と動物福祉への配慮、地域との連携が評価され、アニドネでの認定に至りました。
直営カフェ「Cafe Maera」の役割
「Cafe Maera」は、セラピードッグが常駐し、地域の親子や若者が気軽に交流できる場を提供。動物福祉を最優先にした運営体制で、正しい動物との関わりを学ぶ機会を提供しています。地域活動の重要な支えとなっており、今後もさらなる発展が期待されます。
今後の展望
認定を受けたことを機に、動物介在活動の専門性と社会的意義をさらに広く発信し、栃木県から全国へと「人と動物が寄り添い合う地域モデル」を形成していく方針です。メディア関係者からの取材も歓迎しており、医療や福祉施設での活動についての取材は事前連絡が必要です。興味のある方は、協会へお問い合わせください。