サカタインクスが新たな熱マネジメント素材を開発
サカタインクス株式会社(本社:大阪市中央区)は、シンガポールのスタートアップ企業であるMatwerkz Technologies Pte. Ltd.(以下、Matwerkz Technologies社)と協力し、革新的な熱マネジメント材料「Thermorphous™ FX25」を開発しました。この製品は、2026年3月17日から19日に東京ビッグサイトで開催される「BATTERY JAPAN(国際二次電池展)」にて初めて公開されることが決まっています。
Thermorphous™ FX25の特長とは?
「Thermorphous™ FX25」は、主に電気自動車(EV)や電動モビリティ、さらに無停電電源装置用のバッテリーパックに最適化された熱マネジメント材料です。通常の稼働温度では優れた熱伝導率を持ち、バッテリーセル間の熱拡散を促進することで、出力性能の向上とバッテリー寿命の延長が期待できます。
特筆すべきは、セルが熱暴走を起こす温度に達した際に熱伝導率が急激に低下し、遮熱機能を発揮する点です。この能力により、熱暴走が発生したセルの周囲を効果的に断熱し、隣接するセルへの類焼を防ぐことができます。これまで困難だった「安全性と出力性能」の両立を一つの材料で実現することに成功しています。
設計の柔軟性とトータルコストの低減
「Thermorphous™ FX25」は、2液硬化型のポッティング剤として機能し、円筒形、角形、及びパウチ型の各種デザインに対応可能です。また、金型を使用することで、セルホルダーなどの立体形状やシートへの加工が可能となります。さらに、1mm以下の隙間にも填充できる特性を持ち、複雑な構造体への対応ができる点も大きな特長です。
共同開発への取り組み
サカタインクスは、エネルギーの貯蔵と運用を効率化し、安全に利用できる社会の実現を目指して、2023年にMatwerkz Technologies社へ出資しました。両社は熱マネジメントにおける技術連携を進めており、バッテリーの出力向上による安全性という課題に取り組んでいます。
近年、リチウムイオン電池の増加に伴う火災事故も懸念されていますが、熱制御は持続可能な社会を構築する上で避けられないテーマです。サカタインクスはこの重要課題に積極的に対応し続け、社会に貢献する技術開発を進めていきます。現在、国内の大手企業との共同評価も進めており、2027年を目指して本製品の量産化を計画しています。
展示会情報
「BATTERY JAPAN」では、Matwerkz Technologies社の創業者兼CEO、Dr. Leong Yew Weiも登壇予定です。来場者と直接対話し、現在の技術課題や開発の可能性についての意見交換ができる貴重な機会ですので、ぜひご参加ください。
展示会の概要は以下の通りです:
- - 展示会名:BATTERY JAPAN(国際二次電池展)
- - 会期:2026年3月17日(火)~19日(木)
- - 会場:東京ビッグサイト
- - ブース番号:S33-1
まとめ
サカタインクスの「Thermorphous™ FX25」は、熱マネジメントの新しい可能性を切り開く製品として期待されており、展示会での発表が待ち遠しい限りです。技術の進歩がもたらす未来に、ますます注目が集まるでしょう。### 関連リンク
Thermorphous特設サイト
サカタインクス株式会社は1896年から続く化学メーカーで、アジア、米州、欧州などで印刷インキを展開しています。人々の生活をより快適にするため、環境に配慮した製品開発に取り組んでいます。