シーラソーラーがAIを駆使した新たな発電所適地判定システムを導入
株式会社シーラホールディングス(以下、シーラホールディングス)のグループ会社であるシーラソーラーは、東京大学発のAIスタートアップ企業DataPrism Technologiesと協力して、農地ビッグデータを活用する新しい発電所適地判定システムを本格的に導入しました。このシステムの導入により、従来困難だった用地選定を劇的に効率化し、再生可能エネルギーの事業拡大を加速することを目指しています。
農地の利用と再生可能エネルギーの課題
再生可能エネルギーの導入が進む中で、発電所の建設に適した土地の確保は大きな課題です。特に農地や遊休地を利用する際には、多様な要素を考慮する必要があります。農振法区分、地目、ハザードマップ、たとえ送電網の空き容量といった要素を精査するのは、非常に手間のかかる作業でした。これまでの手法では、膨大なデータを個別に確認し、候補地を一つずつ評価する必要があり、意思決定には多くの時間と労力がかかっていました。この結果、再生可能エネルギーの開発が遅れ、地域ごとの普及が進まないという問題が生じていました。
高度なAI技術を利用したシステムの特徴
シーラソーラーは、この問題を解決するために、DataPrism Technologiesと共に発電所適地判定システムを開発しました。このシステムは、多彩な地理情報を瞬時に分析し、最適な発電所候補地をリストアップします。具体的な機能は以下の通りです。
- - 地理情報の一元管理: 農地情報、航空写真、ハザードマップ、自身の系統マップなどを単一プラットフォームで集中管理。これにより、従来のように何度もサイトを移動する必要がなく、統一された情報で候補地を評価できます。
- - 自動候補地抽出: 独自のフィルタリングロジックを用いて、条件を満たす農地を自動で抽出し、候補地リストを迅速に生成します。これにより、従来数週間かかっていたプロセスが数日以内で完了します。
- - 直感的なUI: 候補地を地図上で一目で確認でき、面積、地目、系統容量、災害リスクといった要素を同時に表示。加えて、抽出された結果は関係者との間ですぐに共有でき、実際の地主や自治体との交渉を迅速に開始できます。
導入の効果
発電所適地判定システムを導入することで、候補地抽出から交渉開始までの所要時間が従来比で約1/10に短縮されました。この迅速なプロセスにより、以下のような成果が得られています。
- - スピードアップ: 候補地発掘からアプローチまでが大幅に短縮。
- - スケールの拡大: より多くの候補地を網羅的にスクリーニングでき、案件数が増加。
- - 競争優位性の強化: 競合他社に先駆けて良質な農地を確保する体制が整った。
これにより、シーラソーラーは日本全体での発電所開発を加速させ、安定かつ持続可能な電力供給が実現できる見込みです。
未来の展望
今後、シーラソーラーは日射や気象データ、土地の勾配、利用区分などの新たな情報をシステムに組み込む予定です。このデータによって判定精度を向上させ、さらには衛星画像を活用した土地利用分析や発電量シミュレーションなどの高度な機能を追加することで、データ駆動型の意思決定を進めていく考えです。地域の農地利用を促進する取り組みを通じて、地域経済の活性化や脱炭素社会の実現にも寄与していくでしょう。
会社概要
DataPrism Technologies株式会社
- - 本社: 東京都文京区本郷6-25-14
- - 代表者: 堀圭佑
- - 創業: 2024年6月
- - 事業内容: DXコンサルティング、AIシステム開発
- - URL: DataPrism Tech
株式会社シーラソーラー
- - 本社: 愛知県名古屋市中区丸の内二丁目18番14号
- - 代表者: 淵脇健嗣
- - 創業: 2013年8月
- - 資本金: 64,045,000円
- - URL: Syla Solar
株式会社シーラホールディングス
- - 本社: 東京都渋谷区広尾1-1-39
- - 代表者: 杉本宏之
- - 創業: 1970年9月
- - 資本金: 2,300,774,000円
- - 事業内容: 総合不動産、建設、再生可能エネルギー
- - URL: Syla Holdings
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