山形で生まれたクリスマスリースがつなぐ農業の未来
山形のぶどう農園「TAKUMI ORCHARD 99%」は、地元のフラワーショップ「meihua.trading」と連携し、剪定枝を活用したクリスマスリースを制作しています。この取り組みは、農業の副産物として廃棄される剪定枝を再生可能な資源として活用し、希望の象徴に変えるものです。今年は全国の児童養護施設や老人福祉施設に向けて、特別に10セットが寄贈される予定です。
廃棄問題に立ち向かう
果樹農業では毎年冬に果樹の剪定が行われますが、その際に出る剪定枝は大半が粉砕・焼却されてしまいます。これでは貴重な資源が無駄になってしまうため、「TAKUMI ORCHARD 99%」では、この現実を変えようと努力しています。「もったいない」という思いから、剪定枝を単なる廃棄物にせず、農業の新しい価値を生み出す試みが始まりました。
フラワーショップとの共創
TAKUMI ORCHARDの代表である佐藤匠さんは、このような理念に共感を示したフローリストの小林夫妻と手を組みました。彼らは東京の大手生花店で長年の経験を積み、海外でも活躍した実績を持つプロフェッショナル。共同で試作を進め、「この枝でクリスマスリースを作るのはどうか?」というアイデアが生まれ、何ヶ月もかけて温かみのあるリースが完成しました。
自然の命をつなぐリース
リースは古くから「永遠」や「命のつながり」を象徴するとされています。TAKUMI ORCHARDでは、ぶどうの剪定枝が人の手によって新たな形に生まれ変わる過程に、希望の循環を見出しました。切られた枝は命を絶つものではなく、次の季節への準備であると捉えています。この再生のプロセスを通じて、農業に新たな価値を持たせています。
クラウドファンディングによる支援
TAKUMI ORCHARDは、2025年に行ったクラウドファンディングから生まれた農園です。「地域の農園」として、山形の果物の文化と技術を未来へとつなぐという理念のもと、運営されています。支援者から寄せられた「子供たちが喜んで食べてくれた」という声が、今回のリース企画を支える大きな原動力となりました。
代表の想い
佐藤代表は、「農業の現場ではまだ多くの資源が使い捨てになっていますが、視点を変えればそれは次の命を育む素材にもなります。剪定枝から生まれたリースが誰かの笑顔や希望につながることこそが、本当の循環です」と語ります。
今後の展望
この取り組みを第一歩として、今後は剪定枝を利用した新商品の開発や地域ワークショップの実施を予定しています。農業が社会課題を解決する可能性を探求し、TAKUMI ORCHARDは山形から全国へと循環の輪を広げることを目指しています。
会社概要
- - 会社名: TAKUMI ORCHARD 99%
- - 所在地: 山形県山形市
- - 代表者: 代表取締役 佐藤 匠
- - 事業内容: 農産物の生産・販売
- - 公式サイト: TAKUMI ORCHARD
お問い合わせ先
TAKUMI ORCHARD 99%
担当: 佐藤
E-mail:
[email protected]