久留米花市場に地中熱空調システム導入、環境効率の新モデル誕生

久留米花市場における地中熱空調システムの導入

2025年6月25日、株式会社イノベックスが久留米花市場に地中熱利用の高効率空調システム「サーチェス®」を導入したことを祝う完成披露会が開催されました。この記念すべきイベントには、多くの大手メーカー関係者や地域の自治体、大手電力会社の代表者、花市場の関係者が参加し、地中熱システムへの期待が高まっています。

地中熱システムとは

今回導入された空調システムは、イノベックスの独自技術である「ヒートクラスター®」方式を採用し、したがって従来の空調方式よりも約80%のエネルギー効率向上を果たすことが可能です。地中熱を熱源とするこのシステムは、年間を通じて安定した空調管理を実現し、ランニングコストも従来のパッケージエアコンの半分に抑えることができます。これにより、地域全体でのCO2削減とエネルギー効率の改善へとつながる新たなモデルケースが形成されることが期待されているのです。

完成披露会の様子

披露会では、福宮健司さん（埼玉地中熱エネルギー推進機構理事長）が「脱炭素社会の実現に向けて私たちが今できること」というテーマで講演を行いました。その後、環境専門家や自治体関係者、地域企業の代表者が集まるパネルディスカッションが行われ、地域全体での持続可能な社会づくりの重要性について熱心な議論が交わされました。

参加者は、「地中熱エネルギーの活用は地域の環境負荷低減に大きく寄与する」と途切れることのない賛同の声を寄せ、その普及の重要性が語られました。この新技術は地域全体に対する環境対策への機運を高める結果となりました。

地中熱空調システム「サーチェス®」の革新性

このシステムは、二層構造の間仕切り技術を取り入れたことで、断熱・気密性能が飛躍的に向上しています。その結果、弊社の推定では年間227トンのCO2を削減し、約670万円のランニングコスト削減が見込まれています。エネルギー効率は従来比で約80％向上し、地域への波及効果も見込まれています。

参加者からの評価

披露会に参加した方々からは、実際に施設内で体感した効果について高い評価を得ており、多くの来場者が「涼しくて快適な環境が実現されている」と感動を示しました。また、「断熱技術が理にかなっている」との意見もあり、施設の空調管理の優位性が確認された形となりました。

地域展開への期待

完成披露会を通じて、地域の企業や自治体関係者からの関心が寄せられました。「興味深い技術だと思う」「ぜひお客様にも提案したい」といった声が多く聞かれ、地域全体で持続可能な社会の実現に向けた共同の努力が期待されます。

今後の展開

イノベックスは、久留米花市場での成功を基に、この地中熱システム「サーチェス®」を含む環境負荷低減ソリューションの普及を加速させる方針です。特にCO2削減目標の達成を目指す企業や自治体に対して、本技術の持つポテンシャルを積極的に提案し続けるつもりです。持続可能な社会を実現するために、今後も技術開発に取り組んでまいります。