「チャボナビ」が児童養護施設登録率50%を達成
特定非営利活動法人チャイボラが運営する社会的養護施設向けの人材支援プラットフォーム「チャボナビ」が、ついに全国の児童養護施設の登録率が50%を超えるという大きな成果を上げました。この新たなマイルストーンは、同プラットフォームが児童養護施設の人材確保においてプラスの影響を持つことの証明でもあります。具体的には、登録施設数が304に達し、全国の児童養護施設のうち50%以上が「チャボナビ」を利用しているという状況です。
社会的養護施設と人材不足の現状
社会的養護施設には、さまざまな理由で家庭での生活が難しい子どもたちが住んでいます。この中には虐待や貧困の事情を抱える子どもたちが多く、社会的養護施設が果たす役割は非常に重要です。これらの施設は乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設等、6種類に分類されており、特に児童養護施設は全国の607施設の中で40%以上を占めていることから、その重要性がうかがえます。
しかし、こうした施設が直面しているのは深刻な人材不足。多くの施設は広報活動に必要な予算を捻出できず、求職者への情報発信もままならない状況です。このため、職員不足が深刻化し、子どもたち一人ひとりに十分なケアを提供できなくなっているのが現状です。
「チャボナビ」が提供するソリューション
チャイボラは、「子どもたち一人ひとりが大切に育てられる世の中」を目指し、社会的養護施設の人材不足を解消するために無償で多角的な支援を行っています。主な取り組みは以下の通りです。
1. 社会的養護総合情報サイト「チャボナビ」の運営
「チャボナビ」は、施設が広報活動を行う資源が乏しい中で、求職者と施設とのマッチングをスムーズにする役割を果たしています。この取り組みにより、2025年3月末時点までに、年間370人の採用を実現し、138の施設が実績を上げるなど大きな成果を得ています。さらに、登録施設数もそれまで372から510へと増加し、その成長は非常に著しいものです。
2. 施設見学会や出張授業の企画運営
社会的養護施設での仕事の魅力を広めるため、実際に現場で働く職員が参加する施設見学会や大学への出張授業を行っています。これにより、学生たちがこの分野でのキャリアに関心を持つきっかけを提供しています。
3. 職員定着促進のための研修プログラム
「チャボゼミ」では、新任職員を対象に約1年3ヶ月の支援を行い、職員がやりがいを感じながら長く働ける環境作りを目指しています。人材の定着を図るため、職員交流の場を設けたり、研修を通じたスキルアップを支援しています。
4. 啓発活動と社会的連携
企業や団体との連携を通じて、社会的養護に関する啓発活動も進めています。これにより、地域社会の理解を深め、支援の輪を広げることに尽力しています。
チャボナビの登録率が50%を超えたことは、施設の人材確保に向けた新たな出発点に過ぎません。今後も全国の施設へのサポートを強化し、さらなる改善に向けた取り組みを続けることが期待されています。
登録施設から寄せられた声
「チャボナビ」が登録施設からの信頼を得ていることを示す引用として、実際の施設から寄せられた声も紹介します。
- - 児童養護施設聖友学園: 「登録したおかげで求職者の8割以上がチャボナビ経由で来ています。この取り組みは期待以上の成果を上げています。」
- - 304番目の登録施設: 「登録後、すぐに採用に成功しました。チャボナビを通じて、職員の採用が充実し、より良い環境を提供できるよう努力しています。」
このように、「チャボナビ」はあらゆる面で社会的養護施設の人材不足解消に寄与し、こどもたちにとってより良い環境作りをサポートする存在であります。今後もその成長に期待が寄せられるでしょう。