自然の恵みを学ぶ「DROASobi」
8月24日、川崎市中原区で「DROASobi~どろのふしぎ体験プログラム~」が開催されました。このイベントは、株式会社I-neと特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール、島根大学教育学部の松本一郎先生によるコラボレーションによって実現しました。約20名の小学生たちは、泥との触れ合いを通じて新たな発見をし、自然環境への理解を深める貴重な機会を得ました。
本プログラムは、I-neが展開するクレイビューティーブランド「DROAS(ドロアス)」によるもので、「DROASobi」はその第一弾となるイベントです。子どもたちが泥の特性を理解し、泥だんご作りを通じて自己肯定感やコミュニケーション能力、主体性を高めることを目指しています。
プログラムの内容
1. 泥のレクチャーと観察
プログラムは、松本先生の講話からスタートしました。地元の自然や、私たちの生活における泥の役割についての説明があり、子どもたちは様々な泥を“五感”で感じ取る体験をしました。特に、泥が持つテクスチャーに多くの驚きの声が上がり、「つるつるしていて気持ちいい」「意外とサラサラしている」といった感想が飛び交いました。
2. 泥の物語を知る
松本先生は、泥の成り立ちや、環境における重要性を説明しながら、泥の背後にある物語を語りました。「田んぼや野原に広がっている泥は、山や川を通って運ばれ、微生物たちが土を豊かにするために大切な役割を果たしています」と教えてくれました。子どもたちは、日常生活と泥の深い関係について新たな理解を得ることができました。
3. 泥だんご作り
講義の後、子どもたちはグループに分かれ、実際に泥だんご作りに挑戦しました。当初はためらっていた子どもも、泥の感触を楽しむうちに笑顔になり、高まるハンドリング技術で思い思いの泥だんごを形成しました。
それぞれが工夫を凝らし、泥だんごを完成させた後、お互いにその作品を見せ合い評価し合う姿からは、活発なコミュニケーションが生まれていました。
また、プログラムの終わりには、松本先生から子どもたちの学習を確かめるクイズも出題され、参加者全員が積極的に取り組みました。このように、学びと楽しさを兼ね備えた体験が提供されたことに親たちも満足の表情を見せました。
参加した子どもたちの感想
イベントを終えて子どもたちは、「最初は泥の手触りが汚いと思ったけど、実際は心地いい」とか、「泥が私たちの生活に役立っていることを知って驚いた」といった感想を述べていました。泥に対するイメージが変わり、自分が作り上げた泥だんごに対する愛着も生まれたようです。
このような体験を通じて、自己肯定感や学びへの興味を育むことができた「DROASobi」は、その意義を改めて実感させるイベントとなりました。今後も、子どもたちにとってのウェルビーイングに寄与するプログラムが期待されます。