ウェディングと貸会議室、新たなビジネスシナジーの可能性を探る
近年、ビジネスシーンにおいて、異なる業種同士の連携が注目されています。特に、ウェディング関連事業と貸会議室事業のクロスオーバーは、思いもよらぬシナジーを生む可能性があります。今回は、株式会社日本M&Aセンターホールディングスが支援した、ノバレーゼとティーケーピーによるTOB(株式公開買い付け)の事例を通じて、ビジネスの新たな展開を探ってみたいと思います。
TOB成立の背景
株式会社ノバレーゼは、結婚式場の運営だけでなく、ドレスショップやレストランの経営も行う全国74店舗を展開するブライダル事業のリーディングカンパニーです。2024年11月14日、ノバレーゼは、貸会議室を運営する株式会社ティーケーピーによるTOBに賛同する意思決定を下しました。
この決定には、約半年間の資本業務提携が背後にあります。この提携により、約30%の株式を取得したティーケーピーは、このシナジーをさらに深めるべくTOBを提案したのです。ノバレーゼ側は、法人顧客をターゲットにした宴会利用を増やし、施設の稼働率向上を目指す中で、ティーケーピーの持つ顧客基盤からの送客効果が大きな期待を持たれていました。
日本M&AセンターがノバレーゼのFAとして関わり、このプロセス全体を通じて、スケジュール管理や交渉内容の整理、ドキュメント作成などに注力しました。
日本M&Aセンターを選んだ理由
ノバレーゼの経営戦略部長である増山氏は、FA選定の理由を「支援体制やチームの力量で、日本M&Aセンターのプロポーザルが最も優れていた」と語っており、短期間でのTOB成立を可能にした秘訣の一つです。タイミングやスピード感が要求される中で、質の高い支援が重要でした。
同社の福本氏は、タイトなスケジュール下でのサポートについて、「多くの人員を用意して、全力で関与してくれた」と振り返っています。この短期間での成功は、両者の信頼関係をもとに実現したものでしょう。
今後の展望
TOB成立の後、ノバレーゼはティーケーピーとの連携強化に取り組んでいます。当初の目標通り、月ごとに宴会実績が伸びているとのことです。全国にあるティーケーピーの営業所との協力を通じて、さらなる効果創出が期待されており、ビジネスとしての成長を見込むことは十分に可能です。
企業概要
ウェディング事業を中心とするノバレーゼは、婚礼プロデュースに特化したサービスを提供しています。東京都中央区に本社を持ち、現在は連結で2472名、単体で1926名の従業員が働く規模です。この他、ブライダル関連の事業はもちろん、ドレスショップやレストランなど多角的な事業展開をしています。
まとめ
異なる業種間におけるシナジーの探索は、新たなビジネスチャンスを生む鍵です。株式会社日本M&Aセンターがサポートする中で進展しているノバレーゼとティーケーピーの提携は、今後のウェディング業界にどのような変化をもたらすのか、目が離せません。今後の動向に注目し、さらなる成長を見守りたいと思います。