秋田県にかほ市で開催されたあきたアワビ調査隊
9月13日、14日の両日、秋田県にかほ市で「鳥海山が産み出す海産物!あきたアワビ調査隊」という体験学習イベントが行われました。このイベントは、一般社団法人海と日本プロジェクトin秋田県の主催で、地元の小学生21名が参加しました。子供たちは、鳥海山の伏流水がどのように海に影響を及ぼし、アワビや岩ガキの生態にどのような役割を果たしているのかを学びました。
体験学習の内容
鳥海山の伏流水を知る
参加者たちは、イベントの開始地点である「元滝伏流水」へ向かいました。ここでは、鳥海山の成り立ちや、その地下水がどのように形成されるのかについて、ガイドから詳しく説明を受けました。参加した児童たちは、模型を使った説明を通じて伏流水の流れを観察し、興味深く思いを巡らせていました。
また、伏流水を実際に試飲し、その冷たさに驚きながらも何度も触れては自然の恵みを感じ取っていました。しかし、午後には予定されていた水質調査が雨の影響で急遽変更されるという事態が起こりました。バスの中での学習に切り替えられ、児童たちは「釜磯の湧水」が淡水であることや、その水源の重要性を熱心にメモしていました。さらに、県の水産振興センターからアワビや岩ガキの生態についての話があり、児童たちは積極的に質問を投げかけていました。
アワビの栽培漁業見学・放流体験
次に調査隊は、「アワビ種苗生産施設」に向かいました。ここでは、アワビの漁獲量が減少している現状と、その対策として行われている稚貝の養殖について説明を受けました。児童たちは、アワビの稚貝が成長する過程や、漁獲管理の重要性を学ぶことができました。その後、実際に稚貝の放流体験を行い、大きく成長するよう願いを込めながら海に放ちました。
カヌー体験
2日目には、天候の影響で予定を変更し、にかほ市の竹嶋潟でカヌー体験が行われました。地元の市長や海と日本財団の関係者が激励に駆けつけ、児童たちは安全についての説明を受けた後、慎重にカヌーを漕ぎ始めました。活動中、雨も上がり、子どもたちの笑顔は広がっていきました。みんなからは、「楽しかった」「すごく面白かった」といった声があがり、経験を楽しむ様子が伺えました。
自分たちのできることを考える
イベントの締めくくりとして、児童たちは「未来のにかほ市の海がどうなってほしいか」「自分ができることは何か」を考えて絵にまとめて発表しました。「植樹をしてアワビを守りたい」「ゴミを捨てない」「伏流水を大切にする」といったアイデアがにぎやかに聞かれ、子どもたちの未来への希望がそこに表れました。
参加者の声
参加した児童たちは、イベントを通じて仲間意識を深め、さまざまな質問をしながら学んでいきました。「貝が好きだから海を守りたい」「水の性質を調べるのが楽しかった」など、各自が感じたことが語られました。2日間を通して、学ぶ楽しさや仲間との交流を実感できた貴重な経験となったことが改めて伝わってきました。
団体概要
一般社団法人海と日本プロジェクトin秋田県は、地域の海についての理解を深めるために多様な活動を行っています。地元の子供たちが海を守る意識を培い、持続可能な未来へつなげる取り組みが評価されています。詳細は、
こちらの公式サイトから確認できます。