アジア3カ国の労働者が描く2025年のキャリアビジョンとは

Indeedが実施した「2025年のキャリアの抱負」に関する調査により、日本、シンガポール、インドの労働者が抱くキャリアに対する期待や障壁が明らかになりました。この調査は、国ごとの経済状況や社会背景がどのように労働者のキャリア形成に影響を与えているかを理解するために行われました。

調査の背景と目的

少子高齢化が進む日本と急成長を遂げるシンガポール、若者の労働意欲が高いインド。この異なる背景を持つ3カ国で、働く人々が2025年にどのようなキャリアを目指しているのかを探ることが本調査の目的です。特に、日本の労働市場が抱える課題とアジア全体におけるビジネスの推進が求められる中、キャリアの抱負にはどういった特徴があるのかを明らかにしています。

主な調査結果

結果として、3カ国の労働者に共通する望みと、異なる障壁が見えてきました。以下のポイントが特に注目されます。

1. キャリアの抱負

調査によると、皆が「好きなことをしながら収入をアップしたい」と望んでおり、日本では43％がこの願望を抱いています。対照的に、シンガポールとインドでは収入の向上が1位ですが、日本は給与よりもワークライフバランスを優先する傾向が強く見えました。

2. キャリアの障壁

日本の労働者は、仕事に対するストレスを強く感じており、「燃え尽き症候群や職場のストレス」が最も大きな障壁だと認識しています。一方、シンガポールとインドでは「競争力のある給与や昇給がない」との認識が強いです。

3. 目指すスキルとネットワーク構築

スキルの向上が求められるという点では共通していますが、その具体的な必要性の重視に違いがあります。日本とシンガポールでは、技術のスキルアップを重視する中、シンガポールではEQ（感情的知性）を重視する傾向が強く、インドではネットワークの構築が最も重要とされています。

具体的な取り組み

調査では、2025年のキャリア目標達成に向けて取り組みたいことも分析されています。日本とシンガポールの労働者は、「スキルアップのための研修やコースに投資する」を1位とし、続いて「ネットワークを構築する」が挙げられました。特に日本では、AIツールの活用、仕事の効率化が求められる一方で、インドではネットワーク構築がキャリア進展の鍵であるとみなされています。