酒瓶から新たな体験を──『地酒AR』の実証実験
臼杵市で2024年11月23日と24日に催される「うすき食文化祭2024」では、シンクレイヤ株式会社が開発した新しい販促ツール『地酒AR』の実証実験が行われます。このAR技術を使った体験は、参加者に地域の伝統的な酒造りを新しい視点で楽しむ機会を提供します。近年、伝統的な日本酒がユネスコの無形文化遺産に登録されたことにより、世界中で日本酒への関心が高まっています。特に、海外からの評価も年々上昇しており、2020年と比較して輸出額も著しく増加しています。
WebARの利便性
『地酒AR』の大きな特徴は、専用のアプリを必要としないWebAR技術です。ユーザーは、スマートフォンのブラウザ上で簡単に体験できるため、「アプリをダウンロードする手間が省ける」というメリットがあります。従来のARアプリはデータ通信量を気にする必要があったり、ダウンロードに時間がかかったりしますが、WebARではそのような障壁がありません。この技術により、より多くの人々が気軽に参加できる環境が整いました。
地酒ARの体験内容
実際の体験は、酒瓶のラベルに記載された二次元コードを読み取ることで始まります。酒瓶をスマートフォンのカメラでかざすと、ラベルデザインがのれんのように上がり、酒蔵が現れます。その瞬間、ユーザーは本物の酒蔵の中にいるかのような臨場感を味わえ、蔵元が自らの歴史と酒造りへの情熱を語る様子が目の前に現れます。これはまさに、酒蔵見学ツアーに参加しているかのような没入感を提供する新しい体験です。
臼杵市の地域振興への取り組み
臼杵市では、少子高齢化に伴い、若年層に地域への興味を喚起するために、AR技術を活用した新しいPR活動を推進しています。『地酒AR』を通じて、地域文化に触れる機会を提供し、次世代への継承を試みています。また、イベントではeスポーツの体験やドローンショーなど、技術を駆使した多様な企画が盛り込まれており、地域全体での活性化を目指しています。
うすき食文化祭2024の概要
「うすき食文化祭2024」は新たに臼杵市が施行して20周年を記念するイベントで、臼杵の豊かな食文化と地域文化、最新テクノロジーの融合をテーマにしています。この祭りでは、指定の「うすき酒場」ブースにて『地酒AR』の実証実験を行い、フォーカスが当てられます。
- - 日時: 2024年11月23日(祝・土)11:00~17:00(売り切れ次第終了)
- - 場所: 市営下屋敷前駐車場
- - イベント全体の日程: 2024年11月23日(土)10:00~18:30、24日(日)10:00~13:00(部分的に15:00まで)
- - 主催: 臼杵食文化創造都市推進協議会、大分県臼杵市
未来への視点
シンクレイヤ株式会社は、今後もAR技術を通じて地域産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献することを目指しています。また、『地酒AR』のような革新的なサービスが、地域の文化と新しい技術の架け橋となることを期待しています。これは、単なる消費者との接点を作るだけでなく、地域経済の発展にも寄与する重要な取り組みです。