内航海運の輸送力向上を図る新事業の募集が開始

日本の内航海運の未来を支える新施策

国土交通省海事局は、内航海運業者が荷主と連携して輸送力を向上させることを目的とした新たな補助事業を始めました。この取り組みは、物流2024年問題や航空燃料の海上輸送需要の増加に対応するため、内航海運の生産性向上を通じた海上輸送力の強化に焦点を当てています。

取り組みの背景

時代の変化に伴い、トラックから船舶へのモーダルシフトが急務とされています。特に、物流2024年問題が指摘される中で、効率的な海上輸送はますます重要になってきています。そのため、内航海運業者は、荷主やオペレーターと協力しながら、生産性を向上させる計画を立てることが求められています。

支援対象となる取り組み

この施策では、以下の2つの主要な支援対象があります。

1. 計画策定支援

荷主、オペレーター、オーナーが協力して、内航海運の輸送力向上を図る計画を策定する際の必要経費を支援します。この計画には、新たな取組のアイデアや具体的な実施方法が含まれます。さらに、オペレーターやオーナーには「みんなで創る内航」推進運動への参加が求められます。

2. 実証支援

内航海運の輸送力向上計画に基づいた取り組みの実行にあたって、その効果を検証するために必要な経費も支援されます。これには、必要な機器や設備の購入費用が含まれます。

補助金の概要

- 補助率: 補助対象経費の1/2以内
- 補助上限額: 1件あたり1,000万円

この補助金を活用することで、内航海運業者は資金面のサポートを受けながら、効果的な施策を実施することができます。

募集期間とスケジュール

この新事業の募集は、第1回として令和7年3月3日から3月31日まで行われます。その後、予算の範囲内で随時募集が開始される予定です。事業採択は令和7年4月中旬ごろ、交付決定と事業開始は同年4月下旬を見込んでいます。

おわりに

日本の内航海運の未来を切り開くこの取り組みは、荷主と協力しながら新しい潮流を生み出す重要な一歩です。国土交通省のこの新しい施策によって、輸送力の向上だけでなく、海上輸送の効率化が期待されています。この機会を通じて、内航海運業者や関係者がどのように連携し、新しい価値を創造していくか、今後の動向にも注目です。