生きた歴史、沖縄の今
2023-10-05 10:00:03

沖縄「本土」復帰50年を映し出すドキュメンタリー映画「Buridii 50」の魅力とは

沖縄「本土」復帰50年を描くドキュメンタリー「Buridii 50」



沖縄が「本土」に復帰してから50年を迎え、その歴史を振り返るドキュメンタリー映画「Buridii 50」が始動しました。この映画は、ジャーナリスト大袈裟太郎(本名:猪股東吾)によって制作され、彼が沖縄に移住してからの7年間の経験を基にします。特に、沖縄北部のヘリパッド問題をきっかけに地域社会に目を向けた彼の活動が、映画化の根拠となっています。

2022年5月、沖縄は復帰50周年を迎えましたが、式典が開催された一方で、祝いの雰囲気はあまり感じられなかったと言います。この背景には、沖縄が未だに基地問題や経済的な格差に直面している現実があり、その影響が多くの市民に及んでいることがあるでしょう。これらの問題は、一部の人々によって「本土」から押し付けられたものであり、そのために多くの県民が苦しんでいるのです。

映画「Buridii 50」では、沖縄のリアルな姿を浮き彫りにするために、多様な立場の人々へのインタビューが行われます。たとえば、デザイナーである親富祖愛さんや、ラッパーのGACHIMAFさん、写真家の石川真生さんなど、多岐にわたる分野の方々が参加予定です。インタビューを通じて、彼らの本音や意見を映像として記録し、沖縄の実像を観る人々に伝えることを目指しています。

映画の名称である「Buridii」は沖縄の言葉で「群れの手」を意味します。これは多様な人々が協力し合い、沖縄という共同体を形成してきたことを象徴しています。映画を通して、沖縄の多様な文化や思いを映し出し、地域の人々がどのように互いに支え合いながら生活しているのかを描くことで、一つの時代のイメージを創作したいという意図が込められています。

映画のポイント



「Buridii 50」の制作チームは、様々な意見を広く集めることを重視しており、意見アンケートを実施する予定です。このアンケートでは、沖縄に関連する社会問題に対する声を全国から募り、その結果は映画に反映されることが期待されています。

また、オリジナルのオピニオンパッチも計画されています。このパッチは、各自の考えをファッションとして表現できるアイテムであり、デザインにはDEPT代表でアクティビストのeriさんが関わっています。これにより、映画だけでなく、観客とのつながりを深める取り組みが行われます。

制作背景と監督のプロフィール



制作を担当する猪股東吾さんは、1982年に東京で生まれました。彼は20代でラッパーとして活動し、浅草で人力車を引く仕事も経験しましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに政治的な視点を持つようになりました。2016年からは沖縄に移住し、独立メディアとして取材を行い、沖縄の社会問題に深く関与してきました。彼はこれまで香港やアメリカでの社会運動も取材しており、その豊富な経験がこの映画に生かされています。

「Buridii 50」は、沖縄の現実をしっかりと記録し、アンテナを張ることの重要性を訴えかける作品となるでしょう。多くの人々に愛され、感動を与えることができるよう、ファンからの支援を募るクラウドファンディングも開始されています。これにより、制作はますます加速されることが期待されており、その結実を楽しみにしています。

映画「Buridii 50」に関心がある方は、公式SNSやクラウドファンディングページを通じて最新情報をチェックしてみてください。

会社情報

会社名
buridii50
住所
電話番号

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